カスタムドールで味わうフランケンシュタインごっこ…再び(`・ω・´)+
今回は上級者向けな内容です。上級者向け、って技術の話ではなく、「解体して繋ぎ合わせる」が絵的に無理かそうじゃないかの話です。
メインは「オビツ11身長調整キット」の使用レポ…かな?
バラバラに分解したドールのパーツなどが写ってるのでご注意ください。
フランケンシュタインごっこ、とは
私の趣味の1つ、「カスタムドール」。
元を辿れば「私も好きな作品の好きなキャラのフィギュアが欲しい!でも公式は絶対に出してくれないわ!…そうだ、作ろう!」に起因する。
前回のおさらい:フランケンシュタインを作る。
前回作る対象に選ばれたのがメアリー・シェリー著『フランケンシュタイン:或いは現代のプロメテウス』のヴィクター・フランケンシュタイン。
- 作者: メアリーシェリー,Mary Shelley,芹澤恵
- 出版社/メーカー: 新潮社
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(当ブログが初めてではない方は周知の通りだと思いますが)私は約10ヶ月ほど前に『フランケンシュタイン:或いは現代のプロメテウス』にどハマりしてしまったファンの1人。
主人公のヴィクター・フランケンシュタインが大好きなのです(*゚∀゚*)
設計図がこれで、
作り上げたのがこれ。
snow-moonsea.hatenablog.jp
「人造人間を作ったマッドサイエンティストのフランケンシュタインを作る」。
人間の形をしたもの(しかも生みだそうとしている人物がヴィクター・フランケンシュタイン)を作る作業…これってなんだかヴィクター・フランケンシュタインの行動をなぞっているみたいで……シンクロする。
何となく、このダブルミーニングが錯綜する違和感が好き(*゚▽゚*)
私のヴィクターのデザインが若過ぎないかって言われるかもしれませんが、幼い顔立ちになったのは私の絵柄のせいなのでご勘弁を。
でももし白衣をまとって髪の毛ボサボサのオジさんだと思っていらっしゃるなら、是非原作を読んでビックリして欲しい。
ヴィクターについていつもの補足
ヴィクター・フランケンシュタインは原作では21歳の大学生。甘やかされて育った豆腐メンタルで意気地なしのお坊ちゃんです。
…という説明を続けていればいつかヴィクターくんのファンアートを見せても「おじさん描けないから美青年に描いたの?」って言われない未来が…くるのかなぁ?_(:3 」∠)_
彼は天才の脳を壊してしまって代わりに悪人の脳を使ったり(1930年)、亡くなった恩師の頭から脳みそ取り出しちゃったり(1997年版)するのは映画の設定なので原作にはありません。
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フランケンシュタインごっこ(造語)とは
「動物や人間の死体のパーツを集めてきた」という描写はあるけど、パーツの具体的な描写はなくて作り方も「繋ぎ合わせた」という描写はない…そんなふわっとしたヴィクターくんの人造人間創造。
でも死体のパーツを集めたという事は床とか机の上にそれが散乱している状態って事でしょう?
カスタムドールの改造というと頭を繋げたり場合によっては腕もいだり足をもいだり…何となく「フランケンシュタインの研究室」っぽい。
それ(フランケンシュタインごっこ)ってなんだか楽しい(*゚∀゚*)
今回は腕もいだり足をもいだりしますので「上級者向け」、ということで。
その辺りはご了承ください。
snow-moonsea.hatenablog.jp
オビツ11身長調整キットと『ジキル博士とハイド氏』
私が作るカスタムドールは主にオビツ11を使ったもの。
ヴィクターくんにお友達のヘンリー・クラーヴァル(原作に当時する親友で、意気地なしのヴィクターの心の支え)を作ってあげようかなと材料を探していた時のこと。
オビツ11のオプションパーツで、身長を伸ばせるものがあるらしい。その名も「オビツ11 身長調整キット」
「なんだそれは!?」と調べてみると、それはメーカーであるオビツの自家通販サイトで購入できるらしい。
www.obitsushop.com
オビツ11はオビツ11のノーマルヘッドを使用すると完成品の身長約13cmほどになる11cmのボディですが、そのオプションパーツを使うと数ミリ〜1cm身長を伸ばせるらしい。
数ミリでも大ごとになるオビツ11の世界なら、1cmは結構な差です。
それを見て「なら身長を縮める事もできるのでは?」と思ったが最後。
「身長高いのと極端に低いのを作って『ジキル博士とハイド氏』のキャラクターを作ろう!」
あーあ( ˘ω˘ )
またオビツ11が増えちゃう。。。
ジキルおじさんとハイド氏についていつもの補足
『ジキル博士とハイド氏』は、色々と説明を省くと
「弁護士のアタスンがチビで不気味な若者エドワード・ハイドの騒動を追うと、彼の親友で名士として知られている医者ヘンリー・ジキルが、夜な夜な不思議な薬で件の若者に変身して暴れまわっていたのが真相でした」
…という話。
- 作者: ロバート・L.スティーヴンソン,Robert Louis Stevenson,田口俊樹
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普段は欲望を押し隠している医者が、薬を飲んで姿が変わると欲望のままに振舞ってしまうという話。
ミステリー風SFホラーで『フランケンシュタイン』の3分の1くらいのボリュームなのでサクッと読めるし、人間関係が濃厚。
元々、変身によって破滅する者とそれに振り回される身内の関係性が性癖なので私にはクリーンヒットしたわけです。
ちなみにエドワード・ハイドと目撃者のリチャード・エンフィールド以外はほぼ50代アラフィフ英国紳士なので若くない。
『ジキル博士とハイド氏』に身長調整キットが必要な理由
『フランケンシュタイン』で怪物はボルト刺さってて肌が緑で無口…みたいなのと同じように『ジキル博士とハイド氏』も映画化の際にお約束になっている改変パターンがあって、エドワード・ハイドの姿は「けむくじゃらな大男」か「ジャック・ザ・リッパーをモデルにしたサイコキラー」か「女体化して妖艶な美女ハイド嬢」になったりするようなのですが…
(だから余談だけどもしゲーム・fgoでジキルさんの3種類目のクラスチェンジがあるとするなら、「アルターエゴ/妖艶な美女ハイド嬢」を予言してみるわ…)
原作のエドワード・ハイドは気が短く暴力的ですが、サイコキラーではありません。そして、前述の通りチビで不気味な若者です。「何処がともはっきりわからないが奇形」と言い表されます。「黒々とした毛に覆われた手」…みたいな描写があったので体毛は黒くて毛深いとは思いますが…アタスンおじ様が「小人」と言っているくらい、チビです。
ジキルおじさんが薬なしで突発的に変身してしまった時は服が大きすぎてはだけてしまい、ズルズル裾を引きずってしまうので無理矢理裾をたくし上げて着ている。「萌え袖」かっ!?(*゚∀゚*)
逆にアタスンおじ様とジキルおじさんは「長身」とされているので標準より高いものと思われます。
…そういうわけで、身長差はとても大事。
身長調整キットで背を高くアタスンおじ様をつくり、なんらかの方法でハイドを小さく作れば大きな身長差が生まれてとても良いコンセプトでカスタムドールを作れるのではないでしょうか?(^^)
想像しただけでワクワクします。
ジキルおじさん?…は後回しかな……遺書の結びがなんかムカつくから。(๑╹ω╹๑ )
※好きな作品の主人公なのでそれなりに愛はありますが「貶し愛」に近いものですよ
身長調整キットを触ってみる
では早速触ってみます。
身長調整キットは専用のプラスチック容器みたいなものに収まっています。
オビツのお靴やヘッドパーツはそのままビニールに入れてあるし、ボディは紙の箱に入っているので、何だか特別待遇感。
でもその理由を後に知り、後悔することになるのでした…。
組み立ててみる&失敗して後悔した事
身長調整キットはオプションパーツ。オビツ11ボディは別途購入しなければなりません。
それで、それをどうするかっていうと……。
分解。
いや、解体と言うべきか……?(;´・ω・)
身体のパーツがバラバラに飛び散っている光景は「フランケンシュタインごっこ」と言っても通じるような気がします…(原作にそんな描写は特にないけど)もしくは、家宅捜索されたサイコキラーの部屋。
でもこの光景、失敗です。
パーツをすべてトレーの中に入れて作業していたのですが……ハッと気づいた時には、どのパーツがどの向きで入っていて、どれが右で左かわからなくなり、更にデフォルトのパーツとオプションパーツが混ざっちゃった。
そのせいで焦って説明書の順番を確認せずにバラバラにしてしまったので、……大変でした( ゚Д゚)
専用パッケージに入っていた理由がそこでようやくわかったのでした…お陰で三倍くらい時間かかりましたよ…。
…1~2時間くらいかな…。2個目はさすがに数十分で作れました。
そうでなくても、分解する作業が大変。
初期の頃のボディは何度か分解した事があるんですけれど、初期の頃と違って改良されており、関節が外れにくい工夫がされているのでイコール、分解するのが大変。
こんな大変な作業なら、少し高くても交換済状態で売って欲しい!
腕とか引き抜くと関節が弱くなりますから。プラスチックですから、関節を抜き差しすればゆるくなります。
だけれど、この身長調整キットの優れた点は一部だけを交換する事で細かい身長調整が可能だという事!標準の子と一番高い子とその中間の子が作れるわけです。兄弟設定とかにいいかもですね(*‘ω‘ *)
番外:エドワード・ハイドはどう再現するのか
こうして、オビツ11を標準より身長を高くすることに成功しました。
でも、エドワード・ハイドは小人のようにチビなのです。
エドワード・ハイドも思い切り身長を低くして、服をズルズルにしなければなりません!+(*‘ω‘ *)
先人のカスタムドール者な方々の色々なカスタム体験を参考にした結果、ボディに「キューポッシュ」を使う事にしました。
これなら、オビツ11との身長差が結構出ます。
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オビツ11のヘッドパーツは首に穴があいているだけなので、何らかの形で首に何かを刺せば、取り付けられないという事はないでしょう。
しかしもう一つ。
エドワード・ハイドは「青白い顔」だとアタスンおじ様が言っていました。
オビツ11には私がメインで使っている「ホワイティ(色白)」よりも白い色のヘッド&ボディが存在します。
「スーパーホワイティ」と「ピュアホワイト」。「ピュアホワイト」はその名の通り純白で、陶器のように真っ白。
ペットワークスさんから猫風のヘッドをつけたミニみゃみぃというモデルが出ていたのを見ました。
www.petworks.co.jp
「スーパーホワイティ」はネットでしか見たことがありませんが、ヘッドだけならオビツのメーカー直販サイトで購入できるみたいです。
スーパーホワイティヘッド
「スーパーホワイティ」のボディはイベントなどの限定商品らしいです。
でも今回はボディも買えちゃうのだし、あんまり関係ないかなぁと思い。身長調整キットと一緒にヘッドだけ注文してみました。
透けるような白い肌。
若干ピンクががかっている…アルビノのような肌色、という感じ。
そういえばゴシックSF文学にいましたね、アルビノ。H・G・ウェルズ著『透明人間』の主人公・グリフィン。
- 作者: H.G.ウエルズ,Herbert George Wells,橋本槇矩
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…いやいや、さすがに買い足さないと材料足りないので少しクールダウンして考えます。
ちなみにエドワード・ハイドに使うかどうかはまだ悩み中(;´・ω・)