先日、ひょんなことから「フランケンシュタインオフ」をすることになりました(*‘ω‘ *)
「何そのパワーワード…!」と友人に言われたりもしましたが、「フランケンシュタイン」繋がりのフォロワーさんと映画を見てコンセプトカクテルを飲むオフ会です。
オフ会のお相手はヘンリー・クラーヴァル推しとの事なので、今回のサムネイルはお茶をするクラーヴァルとヴィクターを描きました(*^^)
ジュネーヴ幼馴染み可愛いよね。
(でも最大の理解者とも言えるヘンリー・クラーヴァルにすら相談する勇気が持てない、って、ヴィクターくんどんだけコミュニケーション能力が残念なんですか…けど、そういうところが好き)
『フランケンシュタイン:或いは現代のプロメテウス』という作品が世に出て200年。
snow-moonsea.hatenablog.jp
- 作者: メアリーシェリー,Mary Shelley,芹澤恵
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2014/12/22
- メディア: 文庫
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私は普段は古代ギリシャの海に沈んでいるので「200年って随分最近ね」と言ってしまいそうになるのだけれど、決して最近ではないのですよね。
そして名作だけにファンも多いとは思いますが、リアルタイムでこの悲劇的で愛しい物語を愛し、キャラクターを愛して、考察している人ってなかなかいないものです。しかしそんな同士に巡り合えたことはかなりの幸運だったと思います。
最も彼女が見つけてくれたのですけれどね。
『ナショナル・シアター・ライヴ 2014 「フランケンシュタイン」(製作年2011年)』の再上映を一緒に観に行く、という約束から始まったオフ会でしたがとても充実した一日でした(*^^*)
eiga.com
この映画(舞台の映画上映版)については、ダブルキャストが役を交換したバージョンで2パターンあります。
この約束が決まった時に「ベネディクト・カンバーバッチ 博士版」を観に行く予定だったので「ベネディクト・カンバーバッチ 怪物版」を前の週に一人で観に行ったのですが、映画のスケジュールが変わって結局怪物版を二回観る事になりました(;一ω一)
しかし、2回目を観て思ったのは「これは多分逆パターンも観て考えた方がいい」ということ。なので色々考えた事、思う事はありますがこの記事では感想を述べません。
逆のバージョンを観て、それから思った事をまとめたいと思います。
……まぁ。
率直な感想を言うのであれば…
「ヴィクターがクズ仕様になってるーーーッ!!!」
「なのにこの終わった後の満足感は一体なんなのーーーー!!!!!」
…です。
映画の後で向かったのは「BAR 十誡」さん。
このお店自体は以前、神話クラスタ悪魔勢(神話好きの人たちの中でも悪魔の登場する神話を愛する人たちの呼称で、決してオカルト集団とかではない)の友人から教えてもらったお店。
(悪魔クラスタについてはこの記事を参照→ snow-moonsea.hatenablog.jp )
文学作品をモチーフにした期間限定オリジナルカクテルを出してくれると聞いて、「ギリシャ神話や『失楽園』は無理かもしれないけれど、『フランケンシュタイン』か『ジキル博士とハイド氏』なら可能性があるのでは~!?」と月が変わるごとに度々チェックしていたのです。
(ガストン・ルルー著の『オペラ座の怪人』(原作→オペラ座の怪人 (光文社古典新訳文庫))は機会を逃した。。。)
それでついに行く機会が訪れたというわけ!
映画『メアリーの総て』公開記念のコラボカクテル「メアリー・シェリー『Prometheus(哀しき怪物)~フランケンシュタイン~』」!
www.zikkai.com
いや、もう………最高でしょ!?
行くしかないでしょ!?
…だけど銀座のBARなんて初めてなのでバリバリに緊張しました(;´・ω・)
お作法がわからないよぉ…(泣
お店の雰囲気はこんな感じ。
第一印象、「本がいっぱいだ~!!!(テンション↑↑)」
ゴシック風の店内コンセプトもとても魅力的。
一方、流石はフランケンシュタインオフ。
示し合わせたわけでもないのに原作のフランケンシュタイン(新潮文庫版)持ってきてるとか最高でしょ!?
ちなみに脇に居るのは徹夜して作った手乗りヴィクターくんドールです。
(制作レポ→ 【ドール/読書】人造人間を作ったマッドサイエンティストとして知られるヴィクター・フランケンシュタインを作る…が、ヴィクター・フランケンシュタイン、私は君に物申したい。 - 海に浮かぶ月のはしっこ )
可愛かろう?(*・ω・)
私が注文したのは「アドニス」。
ギリシャ神話のアドニスがモチーフのカクテル。
味わいはフルーティですが、アルコールが強い、と感じました。
さすがは二柱の女神(美と愛の女神アプロディテと冥府の女王ペルセポネ)が養育権を争ったというほどの美少年。
黄金色の美しいお酒ですが、その甘い香りと味わいについつい高揚してしまいます。
そして、お目当ての「メアリー・シェリー『Prometheus(哀しき怪物)~フランケンシュタイン~』」
2種類のスライスオレンジが継ぎ合わされ、死体を集めて作られた人造人間のイメージを表現してあります。
美しくて、凄く香り高い。
上品な味わいですが凄く飲みやすかった!
見た目も素敵ですよね~~!!!
本(新潮文庫版『フランケンシュタイン』)の後ろに隠れるヴィクターくん
あぁ、本当に行って良かった。
そしてこの出逢いと機会に恵まれた事に感謝しかない。
さてさて、こうして楽しく充実した時間を過ごしたのですが、何となく思い知ったのは。。。
「私…あんまりその自覚は薄かったけど、かなり「ヴィクター擁護派」なのでは……(;´・ω・)」
ううん、やっぱり好きな登場人物に駄目出しされるのは嫌…というのはあるのですが、そのせいもあるのでしょう、ついつい「いやいや!その時は仕方なかったのよ!」と言ってしまいがち。
考察という視点から見るなら、これはあまり良い傾向ではないです(;´・ω・)
私はその考察をレポートにまとめて誰かに提出するわけではないですし、ただ文学の世界を漂って楽しみ遊んでいたいという気持ちではあるのですけれど、もしも私がこの作品に真摯に向き合いたいと思うのならば、基本スタイルは遊びであっても、考察する視点を捨ててしまうのはいい事ではないと思っているのです。
でももしも「ヴィクターくんが愛しい!」という気持ちを貫くのであれば、もっときちんとヴィクターくんの行動傾向について理屈を持って説明できるようになるべきかなと思うのでした。それならいっそ、「私はヴィクター擁護派ですから! (`・ω・´)+」と開き直ってしまって、きちんと分析して答えられるようになるしかないのかもしれない。
勿論、ヴィクターくんは100%の被害者ではありません。でも息子さんもヴィクターを陥れる意図で第三者(ヴィクターの身内)に危害を加えたのなら、息子さんも100%の被害者ではないと思う。
…のだけれど、メディアミックスを観ていくとヴィクターが100%悪いように見えるように演出されている感じがするものが多い気がしてしまって、「いや原作は違……あれ、それとも私がおかしいんですか…えっ…?」と思ってしまう事も多々です。
レビューなどを見ていても圧倒的に怪物擁護派の多い事多い事……。
うん、ならばせめて私は「ヴィクターくんが100%悪いわけじゃないから!!」と自信を持って言えるようになりたいです。でもその為にはより一層私は努力を重ねなければなりませんね。
というわけでヴィクター擁護派を名乗れるよう、私も考察を頑張りたいと思います。
以上、フランケンシュタインオフでした!
……って今書いたんですが、今日これから「第二回 フランケンシュタインオフ」なのでまた新しく記事を立てることになりそうです。