ブラック企業7年目の社畜、ようやく社畜を卒業!
人生を新しく始めるために飛び出した初めての一人旅はイギリスのロンドン。英語が話せない文学(をサブカル的に愛する)オタクの私の、少々暴走気味な英文学聖地巡礼の旅。
さて、前回までのお話ですが…
snow-moonsea.hatenablog.jp
添乗員付きプランのプログラムに含まれているロンドン市内観光を終え、予定外の自由時間をコヴェントガーデン・マーケットで過ごし、18時からオプショナルツアー!
パブで食事を取り、若干の寄り道を挟んで、ガイドさんと二人のビートルズファンのマダムと共にソーホーの外側から奥へ奥へ。
…というわけで、今回はオプショナルツアー中編です。
ソーホーナイトウォーキングツアー [中編]
食事を終え、ちょっとした寄り道をした私たち、「ソーホーウォーキングツアー」ご一行。
撮った写真を参考に歩いたルートを割り出したところ、以下の通りとなりました。
前編終了地点は、マイマップでいうところの(3)のビートルズのブループラークを見たところです。
……まだまだ先がありますが…まぁのんびり書いていこうと思います(;^ω^)
リージェントストリート周辺 [後編]
ソーホーの中心に行く前に、一行はリージェントストリートを通ってソーホーの外側エリアを歩きます。
寄り道を終えたので(5)を通ってメインの通りに入っていきます。
SUPER DRY〜極度乾燥(しなさい)
リージェントストリートに入った時、ふと振り返ると噂の「Super Dry〜極度乾燥(しなさい)」の看板が!
興奮してつい「「極度乾燥しなさい」がある!」と声をあげてしまう私、つられて一緒に振り返るご一行。
本当にあるんだ!…っていうか、イギリスのブランドでしたね。
去年ギリシャに行った時にアテネのお土産ショップでこのブランドの小物が売られていて、友人が「ついにギリシャにも「極度乾燥(しなさい)」が……!」と言って教えてくれたものでした。
変な日本語だから何となくアジアメーカーっぽいけどイギリスのブランドです。Twitterでも一時期バズったのを見かけたことが。
「Super Dry〜極度乾燥(しなさい)」はイギリスのファッションブランドなのですが、日本語の「スーパードライ」は和製英語なので英国人から見ると滅茶苦茶面白いらしい。
それを面白がってそのままブランド名にした…という噂ですが、本当なのかどうか。ググってみると変な日本語が服やファッション小物のデザインとして組み込まれている不思議な感覚を体験できますよ(*'ω'*)
「これはwww」と笑ってしまうようなものもありますが、ものによっては変な日本語が模様として活かされていて、ちょっとカッコよく見えてしまうのが何となく悔しい気持ちになることも(笑)
ちなみに、日本で買うことはできませんし、持ち込もうとすると税関で没収されちゃうかもよ…という噂です(;^ω^)
理由は「スーパードライ」は商標登録されているので日本に持ち込むとニセモノとして扱われるから、という話ですが、本当かなぁ??
…と思ってググってみたら、やっぱり「スーパードライ」という語が商標登録されているから日本で販売できないみたいですね。
hbol.jp
個人的にはエピソードとして滅茶苦茶面白いので思わず写真を撮っていたわけですが、マダム二人組に何が面白いのかをとっさに説明することが出来なくて。
ガイドさんが代わりにわかりやすく説明してくれました(^ω^)
「しなさい」にわざわざ「( )」がついているのが最高に面白いです(笑)
リージェントストリート:ソーホー地区外周部
大きなカーブのある大通り、リージェントストリート。
個人的には「リージェンツパーク」の南にある大きな通りとして覚えています。
車の通りも盛んですが、ピカデリーサーカス前のような騒々しさはあまりありません。まぁ、あそこは大きな通りの交差点になっていますしね。
「髪型のリーゼントの語源はこのリージェントストリートなんですよ〜。この大きなカーブがその由来なんです」とガイドさん。まじか。
ソーホー側も道路の向こう側もただひたすらにお洒落ブティックが建ち並んでいて、道幅は広く、開放感があります。お陰で空の光も美しく見渡す事が出来て、上品さすら感じます。トラファルガー広場に集っていた人たちの雰囲気とは違い、静かで穏やかな感じです。
夜の始まりを思わせるような暗い場所があるかと思えば 、褐色が燃えるように輝き 、奇妙な大火事の炎を思わせる一角もあり 、さらに束の間 、渦巻いていた霧が割れ 、一条の弱々しい陽光が射し込んでいるところもあった 。そんなふうに刻々と移り変わる光の中にソーホー地区の陰鬱があった。ぬかるんだ道に、小汚い通行人。街灯はずっとつけっ放しなのか、あるいは闇の再攻撃に備えて改めてともされたのか。
私(°△°)「なんだか、思ってた街と全然違う…。」
というのが私の素直な感想。
そう思いながらソーホー側の通りのショーウィンドーになんだか見慣れた黄色い生き物。
ガイドさんがその大きなショーウィンドーのある建物を「ロンドン最大級のおもちゃ屋さんです」と紹介してくれましたが、ショーウィンドーの向こうにいる黄色い生き物は間違いなく、任天堂の電気ネズミ…!
www.hamleys.com
そういえば当時、実写版ポケットモンスター『名探偵ピカチュウ』が話題になっていましたしね。
こういうのがいっぱいいた…!!!!(*^▽^*)ロンドンにいるはずなのにこういうものを見てしまうと何となく外国に居る気がしないというか、妙な安心感というか…そんなものを感じます(*´ω`*)
本当にピカチュウは世界的な人気者なんですね。日本のキャラクターが愛されているのを見るのは単純に嬉しい。
霧が少し晴れ、薄汚い通りが姿を現わした。うらぶれた酒場、安っぽいフランス料理を出す店、一ペニーの雑誌やニペンスのサラダを売る店。戸口という戸口にぼろをまとった子供たちがたむろし、さまざまな国籍の女たちが朝の一杯をひっかけるために、鍵を手にあちこちからでてきていた。
頭の中にある一時期イメージしたソーホーの光景と、現在進行形で見ているソーホーの風景が全く合わない。5月末の日の長さも相まって、もう19時過ぎたくらいだというのに空は明るく、美しい。
お店も洒落たファッション系のお店ばかりだし。まるで栄えていた頃の渋谷か、新宿伊勢丹エリアみたい。
私は「なんだか思っていた感じとだいぶ違います」とガイドさんに正直な感想を言いました。
「どんな所だと思っていたんですか?」「繁華街だと言うから、もっとこう…新宿の歌舞伎町みたいな所かと」そう言うとガイドさんは「ふふ、そうですか。さぁどうでしょうね」と意味深に笑う。
はて?まだ何かあるということなのかな??
その一方、私の文学(をサブカル的に愛する)オタクの部分は(それにしても…萌え袖ショタジジィの潜伏先に似合わねぇ…。時代のせいか??時代のせいなのか??130年かけて精製された綺麗なソーホーなのか???)などと戸惑いを隠せないでおりました…。
リージェントストリートからソーホー地区の内側へ
一行はリージェントストリートを右に曲がり、ソーホー地区の内側へ。
内側に入って最初に目を引くのはちょっと古代ギリシャっぽいような変わった建物。エロスもといアンテロス像といい、銀行のデザインといい、イギリス人、ギリシャ好き過ぎじゃないかしら…それとも一時の流行だったのかしら…不思議。
ビートルズの聖地:ロンドン・パラディウム
神殿か!?
この建物はロンドン・パラディウム。名前も妙に古代ギリシャっぽいが…。
全くピンとこない私ですが、ガイドさんが言うに「ビートルズがデビューした場所なんですよ!」とのこと。
なるほど、聖地である。ビートルズファンがこのツアーに集まるのはこの建物があるからだったんですね(°▽°)
写真を撮っている時、ビートルズファンのマダムがガイドさんに質問する声が聞こえましたが聞き逃してしまいました(^_^;)
ビートルズのデビューの経緯やロンドンに上京した時の話だったのかな?
ソーホーにはこういったコンサートホールやライブハウス、クラブのような店がたくさんあるようなので、ロックバンドが育ちやすい環境だったのかもしれないですね。いや、逆に有名なロックバンドが生まれたからライブハウスがたくさん出来たのかな?(卵が先か鶏が先か…。)
お洒落ブティックやクラブが沢山あるこの感じ、若者の街感があります。
デパート:リバティ・ロンドン
反対側はリバティ・ロンドン。ロンドンを代表するデパートの一つです。
www.libertylondon.com
「昔ながらの建造物なんですよ」とガイドさん。調べてみると「アーツアンドクラフツ建造物として最も有名な建物」とのことですが、アーツアンドクラフツ、ってなんだ??と更に謎が増えてしまう。「ウィリアム・モリスの主導した工芸革新運動」だそうですが…その辺りについては片手間の調べ方ではどういった事があったのかイマイチ理解できず(汗)
私は手のひらサイズのお人形のお洋服をちょっと縫うだけですけど、それでも少しはお裁縫をやっていると「リバティ・プリント」っていう美しい総柄系の花柄の布地を目にします。観光中は全く知らなかったのですけど、このリバティ・ロンドンが作ったものらしい。
まじか。ロンドン、聖地いっぱい過ぎてすげぇな。
内装もすごく素敵らしいのですけれど、今回は残念ながら素通りです。
…でもリバティ・プリントがたくさん並んでたら「どれか買いたい!!テーブルクロスやロングスカート作れたら最高じゃない!?でもあああ1枚に絞れないーーーー!!」と私が発狂しかねないので、心の準備なしに中に入らなくて良かったかも(苦笑)
パブの並ぶ街並みと、パブの店名の話
ロンドンはパブが多いですが、ソーホーはとりわけ飲食店が目立ちますね。
三連休前の金曜日の夜ということもあってそこもかしこもパブの前に人があつまってワイワイとお酒を飲みながら談笑しています。でも年齢層が高いからなのか国民性なのか、パリピのような「ウェーイwwwww」感は全くない。
飲み会、というより立食パーティーと言う言葉の方が似合う。
賑やかなその街並みは雰囲気を横目で見ながら歩くだけでもかなり楽しい(*´ω`*)
パブの看板をよく見てみると「Shakespear's head」など変わった名前の店名が目を引きます。
これは後ほど「JOHN SNOW」というパブを通りがかった時にガイドさんに教えてもらった事なのですが、こういった変わった店名は識字率が低かった時代の名残だそうです。看板には絵が書かれていて、文字が読めなくてもその絵を見れば店名がわかる。
例えばシェイクスピアの顔が書かれた看板を見れば、飲み仲間に「今日はパブ「Shakespear's head」に集合な!」と言われた人が、文字が読めなかったとしても大体の場所がわかれば看板を見て「ここか!」と理解する事ができる。
そのため、看板に描かれた絵の通りの名前が付いている店が多く、描かれている絵もイギリスの有名人だったり、船や花といった一目で何の絵なのかわかるものが多いのだそう。
なるほど!と理解しながらパブの看板を見て歩くのもなかなか楽しいものです。
看板を見ながら店名を当てるゲームができそう(笑)
通りの一角に、変わった電飾がされているのを見かけました。
どことなくアジアンちっくにも見えます。最近流行っているらしいのですが…。
地図を作るためにグーグルマップのストリートビューでバーチャル散歩してみると、ソーホー内の他の場所にも同じ電飾が飾られているのを見ることができました。
強いピンクの色といい、なんだか中華街のお祭りみたい。
キングリーコート
道の右手に現れたちょっと怪しい?ゲート。
(ガイドさんの指が映っちゃってるけど心霊写真ではないです。心霊写真ではないのですよ…)
「キングリーコート」というところらしいのですが、なんだかトンネルのような雰囲気でちょっと怪しいゲートみたいに見える…。映画でよく見る、裏世界を出入りしている情報屋行きつけのパブがありそうな感じ?(笑)
ちょっと怪しいクラブハウスがありそうな感じ??(笑)
イギリスの街並みだから余計にそう感じますね〜。『ファンタスティック・ビースト』で事件の捜査をしている時みたいな気分。
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ガイドさんが「行ってみましょう!」と言うのでその怪しい通路を抜けますと…。
トンネルを抜けると、そこはフードコートだった。
何これ!
入り口から想像できないくらい賑やか!!
金曜日だということも相まって大勢の人達が食事を楽しんでいました。イメージとしてはビアガーデン。テラス席なのでパラソルの華やかないろがまた良い雰囲気を醸しています。
とはいえ、あまりに人が多くて写真はそんなに撮れなかったんですけれどね(。・ω・。)
テラスを取り囲むようにショッピングモールが建っている一角全体で「キングリーコート」というようです。コヴェントガーデンマーケットと似たような作りですね。
www.carnaby.co.uk
なんとなくロンドンを歩いていると「四角い」という感想を持つ事が多いです。キングリーコートもコヴェントガーデンマーケットも、モールのようになっている建物は意外とコンパクトで、視界に収まってしまう天井が四角く吹き抜けになっている事がそういう感想を抱かせるのかもしれません。
ちなみに、キングリーコートはハンガーの形をした看板が目印らしいですよ!(写真撮れなかったんですけど…。)
ソーホー壁画
キングリーコートをでて、元の通りに戻ります。
目を惹くのは大きな壁画。キングリーコートに入る前から目を引いていたものですが、ここで初めて壁画の前で立ち止まりました。
(ちょうど、マイマップの(12)のところです)
ガイドさんが言うことによると「ソーホーの姿を表したもの」とのこと。パブがあって、劇場があって、中華街があって…。下の方に描かれているのは著名人。
フランス、イタリアなどの国旗も目立ちますが、左下のコック帽を被った人の絵の中には日本も。多国籍料理のお店が多いことを表しているのでしょうね。
もともとは狩猟地であった土地に17世紀になるとフランス人ら外国商人が住みつき、やがてロンドンでも有数の歓楽街として知られるようになった。
川成洋(編著)、石原孝哉(編著)『ロンドンを旅する60章』明石書店(2012)、P.261
予習したロンドン知識を思い出して「なるほど、外国人が多いというのは本当なのね」、と納得。
率直に良い壁画ですが、そういった事を聞くとより一層価値を感じますね(*'ω'*)
帰国後にこの壁画について調べる事が出来ました。
www.londonremembers.com
1991年に作られた、「Spirit of Soho Mural」という絵のようです。
一応観光としてはこれだけの場所なのですが、個人的に「文学聖地巡礼のマーキングにはピッタリかなぁ」と思って写真を数枚パチリ。
そう、これこそが私のソーホーウォーキングツアーに申し込んだ目的!
ソーホーはロバート・ルイス・スティーヴンソン著『ジキル博士とハイド氏』に登場する重要なスポットなのです(°▽°)
マーキングしている時、マダムに「『ジキルとハイド』と何か関係があるんですか?」と聞かれたけど「ソーホーが舞台になっているシーンがあるんですよ〜!」と答えて、我慢(;^ω^)
ついつい語りたくなっちゃいますからね、オタクだから…。
でもこの時は我慢したけど、ここは私のブログ。
いくら語っても構いませんよね、我慢する必要なんてありませんよね!(*´ω`*)
そのためのブログなんですから! ( `・ω・´)+
……と思ったんですけど、その解説だけで5000字を余裕で突破してしまったので、今回の記事は簡略版のみ載せて完全版は新しい記事に書こうと思います…(T_T)
【文学聖地】『ジキル博士とハイド氏』:ソーホー
ソーホーは『ジキル博士とハイド氏』の舞台の一つ。数少ない、具体的な地域名が明言されている場所の一つです。
「そうだね」とハイドは言った。「知り合いになれてよかったよ。ついでに、私の住所も教えておこう」そう言うと、彼はソーホー地区にある通りの番地を言った。
ロバート・L.スティーヴンソン「ジキルとハイド」田口俊樹(訳)、新潮社(2015)、P.30
ようこそ!エドワード・ハイドの隠れ家のあった町へ! ( `・ω・´)+
- 作者:ロバート・L. スティーヴンソン
- 発売日: 2015/01/28
- メディア: ペーパーバック
エドワード・ハイドは医学博士のヘンリー・ジキル(50歳)の遺産相続人として突然現れた、不気味な雰囲気を醸す青年。外見年齢の描写は「若者」としか表現されませんが、18歳前後くらいでしょうか。痩せていてチビで、場面によっては明らかにサイズの合っていない服の裾をたくし上げて歩く描写があります。
(お陰で「萌え袖で裾ズルズルのショタジジィって可愛いな…」なんて変な性癖に目覚めてしまったわ…)
作品名からしてジキルおじさんの視点の話なのかなと思いきや、主人公とは別に物語の進行役がいる形式の小説です。『シャーロック・ホームズ』シリーズみたいな感じですね。
物語の進行役はジキルおじさんの親友で弁護士のガブリエル・ジョン・アタスン。アタスンおじ様は「ジキルはハイドに弱みを握られて遺産相続人に指定したのではないか?」と考えてハイドの周辺を探ることにします。
……ね?なんかミステリー小説ぽいでしょ?(*'ω'*)
SFだから推理できないけどな!! ( `・ω・´)+
ソーホーはただハイドの家がある場所として語れるわけですが、本編でのソーホーの描写って本当に細かいんです。他の場所はほとんど地名と風景をサラッと述べるだけなのに。
それについては何故ソーホーでなくてはならなかったのかという理由を合わせて考察する余地があるようなので、次回じっくり書きたいと思います。
パブ:JOHN SNOW(ジョン・スノー)と井戸
壁画のある道へ曲がってまっすぐ進むと、変わったオブジェが現れました。
井戸のポンプみたいなもの。
このポンプ、正面に建っているパブの名前と関係があるそうなのです。パブの名前は「JOHN SNOW」。
パブの看板にも男性の肖像画が描かれています。前述の通り、ここで看板に描かれているのは店名の由来の絵であり、この肖像画の男性ジョン・スノーも誰でも知っている有名人というわけです。
でも日本では聞きなれない名前……。
私も知らなかったし、日本語版ウィキペディアにも彼の記事はありません。
ガイドさんから聞いていた解説も「伝染病の原因が井戸にあることを突き止めたお医者さん」程度しか覚られなかったので記事を書きながら調べましたところ……。
疫学の権威であり、1854年に起こったコレラの流行の際にコレラの原因と感染経路を初めて突き止めた医師だそうです。
www.bdj.co.jp
1954年というと、ちょうどフローレンス・ナイチンゲール女史が活躍した時期でもあるので、この当時に公衆衛生の重要性が見直されているような気がしますね。医学の転機だったのでしょうか。
(このコレラ発見の時代の説明を読んでいると、「19世紀のテムズ川はクソ汚かった」って話を思い出して「テムズ川だけじゃなかったのか…」って気がしてきます…)
このポンプはレプリカらしいのですが、コレラ発生の原因と特定されたブロードストリートのポンプのあった場所の近くに作られたもの。彼の偉業を讃える記念碑の役割を果たしているようですね。
そういえば、写真を見るとパブの壁にブループラークがあります。
※ブループラーク:著名人の所縁の地であることを示すプレート
写真を見ればわかる通り、どこのパブも凄い賑わいです。
ツアーに参加していたマダムが「ここでパブをやったら儲かるんでしょうねぇ」と呟くと、ガイドさんから「でもお店を出す許可をもらうのが凄く大変なんですよ」と。
そういうお話を聞くと、公認ガイドやタクシー運転手の話でもありましたが、イギリスの職業事情って日本と大分違いそうな気がしますね。フリーランス・自営業系のお仕事で資格が必要な仕事って、始めるの大変なのかしら?( ゚Д゚)
ソーホーの深淵へ……
ここまででも大分楽しんだソーホー地区。
お洒落ブティックや歴史的なデパートがあるかと思えばロックの聖地でもあるし、著名人所縁の地でもあり……大分情報量が多いです(;^ω^)
でもまだツアーは終わらない。
ガイドさんが「では今から歌舞伎町エリアに入っていきますよ~!(*‘ω‘ *)ノ」と声をかけたところから少し空気感が変わりました。
ナイトクラブとレインボーフラッグ
そこは、ナイトクラブとパブが立ち並んだ大通りでした。
なるほど、新宿歌舞伎町だ(*'ω'*)
まぁ、私はもともと『ジキル博士とハイド氏』の描写とガイドブックの繁華街という言葉がミックスされて、そういう感じの町なのかなと思っていたんですけど。
「LGBT向けパブも多いので新宿二丁目っぽくもあるかもしれないですね」とガイドさん。
なるほど、新宿二丁目だ(*・▽・*)
外側はお洒落ブティックが立ち並んでいたし、ソーホーってマジで新宿東口か。
このあたりもソーホーの他の通りがそうであったように色々な飲食店が立ち並んでいますが、少し違うのはちょっとアダルティな雰囲気のナイトクラブがあったり、レインボーフラッグがちらほら見える事。(撮った写真からは見えませんが…)
レインボーフラッグ(7色のグラデーションに染められた旗)が掲げられているパブはLGBT向けパブだそうです。そういえば、七色の旗は原宿のパレード行進で何度か見かけたことがあります。
あれも性的指向や性自認の自由をアピールする運動でしたね。
このオプショナルツアーに参加する前に遭遇した学生デモや、大英博物館のミイラの話を通しても感じるのは「イギリスってすげぇな…」という感想。
日本は性的指向や性自認の自由にもようやく寛容になってきた気配はあれど、まだまだ同性婚が認められるまでには時間がかかりそうですよね。「イギリスの人は日本人よりそういうのオープンなんですよ」ってガイドさんも仰ってましたが、イギリスは同性婚が認められています。
そして、日本人は自分たちが思っているより人種差別をしがちなんだけれど、差別しているという意識に欠け、正当化する人も多い。現に、私の父もそう…。「自分たちは差別をしている」「外見や人種で差別をしてはいけない」と自覚しない限り改善は難しいのでしょうけれど、イギリスはもう既にミイラにまで配慮するレベル。
それでもまだ問題は多いのでしょうけれど、少なくとも意識の部分では日本とイギリスにかなりの差がついているように感じます。
日本、遅れてない??大丈夫??
もっと多様性を認める社会を実現しないと世界に置いて行かれちゃうよ??( ;∀;)
治安が悪そう?なアダルトショップエリア
ソーホーウォーキングツアー、最奥のエリアはちょっと怪しい通り。新宿歌舞伎町&二丁目な大通りから少し角に折れた道。
「ここから先は貴重品はしっかりと!スリに気をつけてくださいね!」とガイドさんに声をかけられて気を引き締める ( `・ω・´)
こう、治安の良くない通りはちゃんと警戒するように言ってくれるのはありがたいですよね。
ソーホーって結構落書きが目に付くんですよね。まぁストリートアートとも言うのかもですが…。そういえば世間を騒がせているストリートアーティスト、バンクシーもイギリスの人でしたね。
この周辺はソーホーの中でも落書きが凄く多くて……しかも何かよくわからないサインみたいな落書きも多いし、なんかもう一言で言って「クッソ治安悪そう」。
なんでこう、落書きがあると治安が悪そうに見えるのでしょうね?無法地帯に見えるのかしら?
まぁ『ジキル博士とハイド氏』の描写からはそういう地域にしか思えなかったからガイドさん付きのツアーをわざわざ申し込んだわけなんですけども(;^ω^)
まぁある意味、期待通り?とも言えるのかな。
その小さな道は落書きだらけの壁の間の狭い道。
時刻は8時前後だけれどまだ外は明るくて青空も見えるくらい。でもその道にはほとんど光が差し込まなくて、薄暗い怪しさがありました。
その不気味さに、思わず道に入る前に息を止めてしまうほど(;^ω^)
道の左右に並ぶのはシャッターが閉まっているお店が多く、ぱっと見では何のお店かわからない。ハーブの店?タトゥーの店?でも思ったより露骨にそういうお店はないような…?
そう思いながら歩いていると、薄暗いけれど開いているお店が一軒。ショーウィンドーに派手でピカピカしているよくわからないオブジェみたいなものが並んでいて「お土産屋さんかな?」と一瞬思ったのですが、薄暗い店内を覗いてみると天井からおっぱいのオブジェがぶらさがっていて……。
「あっこれ、露骨にそういうお店だ……( ゚Д゚)」と察し。
道自体は「あっこれで終わり?」というくらい短いものでしたが、正直、ちょっとしたお化け屋敷を歩いたような気分。わ~、下手なB級ホラーよりドキドキした!
最も私がホラー慣れしているくせに、そういう治安の悪さは苦手だったりするからだと思いますが。
ガイドさんが言うに、昔はもっとたくさんこういう怪しいお店があったそうなのです。でも法律が厳しくなり、そういうアダルトなお店や怪しいお店が規制された結果エリアは縮小され、今のソーホーがある。
グーグルマップのストリートビューで見ても露骨に怪しいお店が並ぶエリアってこの道くらいなんですよね。本当に僅かなエリアです。
とはいえ、隠れて営業しているお店もあるし、もっと日が落ちると、今でもこの最奥のエリア付近では下着みたいな格好をしたお姉さんがお客を待っている事があるらしい。
きっとそういう地域は何処にでもありますよね。日本でも怪しい雰囲気の通りってありますし。
いや~、でも怖かった!
その後、カジノのある建物を眺めたのですが、この体験のインパクトが強くてその時どの道を通ってどんな話をしたのか忘れてしまいました( ゚Д゚)
次回予告
文字数が13000字を突破したのでもうそろそろ記事が限界です(;^ω^)
でももうあと1回で2日目を終えることが出来そうです。
……長い!長いよ!情報量の暴力ですよ!
待て後編!
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