海に浮かぶ月のはしっこ

映画や文学作品、神話関連その他の事をおぼえがきしますよ

【卓上旅行 2】もしも海外へ一人旅に出るのなら、どこの国で何をしたい?

私、卓上旅行が今一番の娯楽です。
でも多分この卓上旅行、きっと私は数か月後に現実のものとするでしょう…いや、そうしなければならないのです、自己肯定力向上のために!(*‘ω‘ *)
…という目的意識がつき始めました。

目まぐるしく過ぎていく日々に、なかなか文章をまとめる事が難しくて書き途中の下書きばかりが溜まっていく。
そんな毎日の合間に、こんな記事を書いております。

今回のサムネイル。
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ロンドンでスコットランドまでの旅行プランを考えるヴィクターくんとヘンリー・クラーヴァルくん。
フランケンシュタイン:或いは現代のプロメテウス』にあるシーンだけど、きっとプランを考えている時ヴィクターくんは心ここにあらずだったんじゃないかな~なんて。


前回までのお話。
snow-moonsea.hatenablog.jp

旅行代理店に立ち寄った際に「行こうと思えば行けるんだ、もうすぐ仕事辞めるんだし」という思い付きから始まった"卓上旅行"。
行くか行かないかは置いといて様々な国の観光名所の写真を眺めるのは楽しい。「じゃあ、本当に行く?」という気になってきた時、友人から出た聖地巡礼、しないの?」という台詞から話は一気に加速する事に…。



聖地巡礼
kotobank.jp
元々は自分の信仰に基づき、宗教上重要とされている場所(聖地)を参拝して回ること。
ついついご遍路みたいなものを思い浮かべてしまうけれど、御朱印集めも本来はこっちに近いんだと思います。今は可愛くておしゃれな御朱印帳が文房具や雑貨さんでも手に入るから、参拝記念スタンプラリーみたいなカジュアルな感覚になっているような気がしてしまいますが……本来はこっちだと思います(;^ω^)

でも友人が言ったのはそういうことではなくて、「自分の愛するもののゆかりの地に行かないのか?」という話。
まぁ……とはいっても、会話していた友人たちも私も古代ギリシャを愛する者なので「自分の愛するもののゆかりの地」って、本当に古代に聖地だった遺跡になるんですけど。
けれど今回は私が今一番の旬を迎えている「19世紀ゴシック文学」の事です。


となれば、イギリスか。


イギリスは候補として挙げた国の中では優先順位が低かったんですが………確かに。
聖地巡礼をするなら自分の中で一番の旬を迎えているゆかりの地へ熱いうちに行った方が絶対に楽しいし、最高のチョイスでしょう。


去年ギリシャに行って古代の遺跡を散々見て回って、「死ぬまでに絶対に行きたい聖地」と言えば「エリスのハデス神殿跡」ですが……そんなマニアックな場所、添乗員付きのツアーで行くことはないでしょう。
本当にやるとしたら「英語のできないアラサー女子」の「初めての一人旅」になるので添乗員付きのツアーくらいまでハードルを下げたい。だとすると、ギリシャは候補から外れてしまうのです。「ミコノス島とサントリーニ島をめぐるエーゲ海クルーズ」のようなツアーは苦労せず見つけることができますが、「私にとっての聖地」とは掠ってるけど掠らない…というような微妙なライン。

去年までは「ギリシャの地を踏む事が出来るなら、もうそれだけでいい!」という気持ちでいましたけど、一度行ってしまっているだけに、ただ単純に「ギリシャの地を踏む」だけでは満足できないのです。
もっとも、エリスにはオリンピアの観光で一応訪れたことにはなっていますし、競技場跡のグラウンドを走りました(*‘ω‘ *)


聖地巡礼という観点で言えばスイスのジュネーヴも候補に挙がっていたのですが、割とすぐに候補から外れてしまいました。
理由は添乗員付きのツアーでは観光地として訪れる事がほとんどないからです。汽車で素通りするとか…そういう感じになります。あんまり有名な観光地がないのかもしれない。
「スイスのジュネーヴ」は私のアイドル・"ヴィクター・フランケンシュタイン"の二重の意味での故郷ですから、ジュネーヴレマン湖を観光してみたいと思っていたのですけれど。

二重の意味で、というのは『フランケンシュタイン:或いは現代のプロメテウス』の主人公ヴィクターくんが生まれ育ったという設定の地。ジュネーヴの、「フランスにかかる大きな湖の近く」に実家があるという設定なので、この湖はレマン湖だと思います。
そして、著者のメアリー・シェリー女史が『フランケンシュタイン:或いは現代のプロメテウス』の着想を得たとされる「ディオダティ荘」もジュネーヴレマン湖のほとりのお屋敷。

だから「ヴィクターくんの聖地巡礼をするならジュネーヴしかない!」と思っていたのですが……素通りなら意味がありません(;´・ω・)
でも『フランケンシュタイン:或いは現代のプロメテウス』もヴィクターくんがスイス出身なだけで、括りはイギリス文学です。


確かにイギリスならスイスよりもツアーの選択肢は多いし、観光名所には困らないかしら。
アサシンクリードシンジケートで散々ビックベンによじ上ってロープでシャーーーーーっと滑り降りましたので、バーチャルではなく本物を見に行くのも悪くないかもしれません(*‘ω‘ *)

それに、近頃は作品に登場する地名を特定してどういうルートを辿ったのか調べる遊びをしていましたので、その遊びを活かす良い機会かも。
snow-moonsea.hatenablog.jp



けれど第一希望はギリシャとイタリアとフランスで、イギリスは優先順位が低かったのです。
イギリスの優先順位が低かったのは以下の理由。

・私自身があまり"作者"に対して興味を持つことが少ない為、例えば「作者が若い頃住んでたところ」とか「作者の墓」とかに行ってもテンションが上がらない。
・『ジキル博士とハイド氏』も『透明人間』も、ほぼ物語はロンドン市内で完結している狭い範囲の物語のためにロンドン以外に行きたい候補がない。
・添乗員付きのツアーにした場合、ロンドンの観光はそこそこに、遠くの方まで引き回されることになるでしょう。
アサシンクリードシンジケートや19世紀の文学を見ていても治安がクソ悪いように見える…けどまぁ200年経ってるから、「そんな気がするだけ」だとは思う。
ごはん関連でろくな話を聞かない。 ←最重要事項


実際にイギリスに絞ってツアーを見て回ると選択肢が多いので、アイルランドまで足を延ばしてもいいしイギリス南部の世界遺産だけをめぐってもいい。添乗員付きが良いですし、行きたい期間と予算があるので予算で絞るとそこまでたくさんの選択肢があるわけではありませんが……それでも5~6種類くらいは簡単に見つける事が出来ます。
さっすがイギリス!イタリアやフランス並みに選択肢が多い!

しかし一番の心配は……ごはん。


ネットで「ご飯の美味しい国ベスト3」系の記事を読むと、イギリスは堂々たる「ワースト1位」!
「ご飯が美味しくない国ベスト3」では堂々たる「ベスト1位」!
えっと…いや、フランスとかイタリアとかと並べるから下から数えてNO.1なだけですよね?…という気持ちもなくもないけれど、いままでに聞いたイギリスに行ったことのある友人の話を思い返してみると…

「フィッシュアンドチップスはタワシ(※衣が硬いので油断すると口に刺さる)」
「パスタは針金」
「スコーンは石」

いや君たちは一体何を言っているんだ…?
例えが既に食い物じゃないんですがね?????

うーん、「スターゲイジーパイの見た目がヤバい」というネタはTwitterで散々見たけど…。
www.google.co.jp


旅行先でご飯を食べたら口に合わないとか滅茶苦茶テンション下がる気がするんだけど…食文化の違いを実感するのも海外旅行の大切な要素ですし?
まぁ……何とかなるんじゃないかな…。

あまりに食事が口に合わなくて困ったらスーパーマーケットかどこかでビスケットとチーズとか買えばいいんじゃないかな…リッツとか…(;´・ω・)

安定のリッツ…ブルーチーズと生ハムを乗せてハチミツかけたら超美味しい…私、世界中で売ってると信じてる


この10日間ばかりで大体のツアーの絞り込みまで終えたけれど、ツアースケジュールにある「自由行動」に何をするのか決められない。
でも自由行動が全くないと、「グリフィンが透明になった時に(全裸で)雪の降る1月のロンドンを歩いたルートが詳細に書かれているので、その通りに散歩してみる」とか「"ジキルおじさんがベンチに座って日向ぼっこしながら「街の連中と違って私は慈善活動に精を出している(フッ」などと自惚れに浸っている最中に発作に襲われて変身してしまい、パニックに陥ったリージェンツパーク"で私も日向ぼっこする」…な~んてことが出来ないので、ロンドンでの自由時間は欲しい。
(このおじさん、普通に考えて性格さほど良くないよね…)
夕食は各自で取る…という日もありますし、帰路までの時間を使って散歩もできそうなので1日しかない、って事でもないのですけれど。

ロンドンで聖地巡礼をするのはいいけれど、どれくらいの時間があれば事足りるのか、それとも絞り込まなければならないのか、ってことを考えるといくら考えても情報が足りない。
ロンドンの聖地巡礼だけでは時間が余って勿体ないかもしれないし。

地球の歩き方を注文してみたけれど、「『フランケンシュタイン:或いは現代のプロメテウス』の聖地特集!」とかそんなマニアックな特集はないと思う(;´・ω・)


一人で歩くのが不安なら現地ツアーに参加すればいいという事を友人に教えてもらいましたが、現地ガイドを雇おうにも場所が決まっていないと見積もりの依頼もできません。

ジョン・ミルトンの『失楽園

失楽園 上 (岩波文庫 赤 206-2)

失楽園 上 (岩波文庫 赤 206-2)

メアリー・シェリーの『フランケンシュタイン:或いは現代のプロメテウス』
フランケンシュタイン (新潮文庫)

フランケンシュタイン (新潮文庫)

ロバート・ルイス・スティーヴンソンの『ジキル博士とハイド氏
ジキルとハイド (新潮文庫)

ジキルとハイド (新潮文庫)

ハーバート・ジョージ・ウェルズの『透明人間』
透明人間 (岩波文庫)

透明人間 (岩波文庫)


……に関するイギリス国内のおすすめ観光地など、良いアイディアがあったら教えて欲しいです(;´・ω・)


アイディアとしては、あとは「ヴィクターくんがクラーヴァルと一緒に訪れたイギリス旅行で観光した場所を私も観光する」。かな??

お気に入りの物語の、大好きな登場人物の見た景色と同じ景色を見て、同じような気持ちに浸る………。

あぁ、それも素敵な聖地巡礼ですね。


他に良いアイディアないかしら??