私の理想のヴィクターくん探し。ケネス・ブラナー氏が監督とヴィクターを演じる映画。
ジャンルは「モンスターものホラー」「SF」。原作にあった「疑似親子」要素がところどころ強調されている。
作品情報
「フランケンシュタイン」(Frankenstein)
監督:ケネス・ブラナー
原作:「フランケンシュタイン~或いは現代のプロメテウス」(Frankenstein: or The Modern Prometheus)
製作国:イギリス/アメリカ/日本
公開年:1994年
視聴時期:2018/6(DVD)
映画情報
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2016/12/21
- メディア: Blu-ray
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私の読む前の前提知識
きっかけ
原作を読んですっかりヴィクターくん推しになってしまった私は「理想のヴィクターくん」を探してTSUTAYAを歩き回ったのであった…。
これは友人のおすすめ映画でもある。
ミリしら ~タイトルだけで知った気になっていた内容~
原作に忠実だと聞いていたのでワクワク。
イケメンのヴィクターくんに逢いたい!
観た結果
→ 結果: 原作ベースだけどオリジナル要素も多い
1931年版と比べるとかなり原作よりのベース。90年代ホラー的な要素やオリジナルシーンも多い。
感想
まず映画の始まりの部分に「原作に忠実に作ったんですよ!」という内容でメアリー・シェリーのナレーションが入るのだけど、これいらないような…。理由としては「原作に忠実寄り」ではあるけど、原作者の言葉という設定で「忠実」と断言してしまう割にはオリジナル要素が強いと思うから。
ただ、こういったナレーションの導入は当時の流行かもしれないので何とも判断できません。
一言でいうと「90年代ホラー映画アレンジ」という感じがするのです。
ヴィクターと教授、またヴィクターの2人の幼馴染の関係も状況に合わせて変化している他、別に血が出ないシーンで80~90年代ホラーでよく見る血のりがびゃ~っていう感じのシーンを数回見ました。また、原作にないオリジナルシーンがいくつか挿入されているけれど、その展開がなかなかに悪趣味。(ホラー映画的には誉め言葉)
ホラー映画としては面白いのだけど、「原作読むのたるいから映画を観て読んだつもりになりたい」という人にはおすすめしないかなぁ。
あと、教授の脳を材料に使っているのも原作になかった設定。
脳みそという特定部位の出所は、原作には書いていないのです。
でも、怪物の在り方はかなり私の原作イメージに近い。それは2004年版よりもそう思います。
狡猾で賢く、けれど内には孤独と絶望を抱え、創造主への愛憎入り混じる思いによって復讐鬼と化す者。(流石に「失楽園」を読んでいる描写はないのだけど)
最後の「おれの父親だった」「名前もくれなかった」と嘆くシーンや、エンディングでの彼の行動がとてもドラマティックです。
理想のヴィクターくん探しという点では…残念ながら理想のヴィクターくんではない。
けれどアクティブでイケメンでセクシーなヴィクターくんが見られます。
やってる事はマッドサイエンティストだけど、性格的なマッドサイエンティストみは少ないです。
自分で自分を狂人だと自嘲しているところも潔い。いじけたりするシーンもあるのだけど、怪物が目覚めても逃げ出さないし、映画の主人公らしく行動力のあるところを度々見せつけてくる。ただし、原作寄りの存在なのに原作よりも罪を重ねている感じはする。
原作のヴィクターくんとは路線が違うものの、アレンジとしてはアリだな~と思いました。
※参考
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- 発売日: 2005/09/09
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独自研究など
80~90年代のホラーやSFというと、ジュラシック・パークとかグレムリンシリーズとか…
オリジナルシーンの展開の悪趣味さ(褒めてる)など、確かに似ている雰囲気はあると思う。
ミリしらの理由(現在構築されたイメージとの差異の原因)
特になし。
まとめは「【読書】フランケンシュタイン~或いは現代のプロメテウス」へ。
snow-moonsea.hatenablog.jp
関連作品
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原作に寄るかこっちに寄るか…っていう二極化を感じる。でも別の製作会社のシリーズもあるようなので沼っていうか、海。