海に浮かぶ月のはしっこ

映画や文学作品、神話関連その他の事をおぼえがきしますよ

【読書考察/ゲーム:ACシンジケート】ジキルおじさんやグリフィンの歩いたであろう時代のロンドンを歩く:アサシンクリ―ドシンジケート

アサシンクリードシンジケート』の舞台は1868年のロンドン。
古代エジプトが舞台である『アサシンクリードオリジンズ』であまりにも緻密な時代考証に驚かされたので、専ら当時の雰囲気を知るための資料として購入したタイトルです(*‘ω‘ *)

ビッグベン等の象徴的な建物を観光したかっただけですが、せっかくなのでイギリスのゴシック文学の舞台を歩く気分に浸る遊びを試みてみました。

アサシンクリードで時間旅行を楽しみたい

そもそもアサシンクリードってどんなストーリーのゲームなのか…というのも私、イマイチよくわかっていません(;´・ω・)

それというのも、元々は『アサシンクリードオリジンズ』(古代エジプト)の時に、"存在する説はあるがまだ見つかっていないはずのピラミッドの部屋を発売時には既に実装済みだった"という話を聞いて興味を持ったから。
automaton-media.com

つまり、それだけ誠実な態度で時代考証を行い、作りこんでいるってこと。もちろんゲームですし、データ容量も予算もあるでしょうけれど、その範囲の中でそれだけ勉強して丁寧に作っている世界ならば「タイムスリップ感」を味わえると思ったのです。

最も、エジプトにはあんまり興味がなかった私がプレイする決定打となったのは、「クレタに行ける」という話を聞いたからで、そこでクレタの考古学博物館のあるセラピスとそっくりの像を見つけてバシャバシャ記念写真撮ってたんですけど…笑
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↓ これが本物のセラピス。ギリシャの神々とエジプトの神々を融合した神様で、いくつかのデザインパターンがあるようですが、クレタの考古学博物館にあるセラピス像はハデスの姿をしている。ハデスが好き(*‘ω‘ *)
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その後、友人が『アサシンクリードオデッセイ』関連のお仕事に関わったりした影響もあって『アサシンクリードオデッセイ』も遊びました(*‘ω‘ *)
snow-moonsea.hatenablog.jp
古代ギリシャは私のホームグラウンド…。


物語としては、"現在"の世界の主人公がアサシンの遺物を使って過去の世界を疑似体験し、隠された歴史を解明する話…だと思います。
主に操作するのは"過去"の世界の主人公であるアサシンたちですが、彼らは歴史の裏で人々を脅かしている悪党と戦う存在。個人的には無法な手段で正義を成す、義賊っぽいイメージを勝手に思っています。たまに操作ミスで一般人を巻き込んじゃうんですけどね(;´・ω・) < ゴメンネ…

1868年のロンドンへタイムスリップ

アサシンクリードシンジケート』の舞台は1868年のロンドン。
まぁ今作も『フランケンシュタイン:或いは現代のプロメテウス』にドはまりしなければ買わなかったタイトルだと思います。

snow-moonsea.hatenablog.jp


正直なところ、私は近代文化にはあまり興味がなく…。
フランケンシュタイン:或いは現代のプロメテウス』にドハマりした時期に立て続けに『ジキル博士とハイド氏』、『透明人間』、『オペラ座の怪人』と19~20世紀初頭の西洋文学に親しむようになって今に至る。多くはイギリス文学ですね。

けれど元々近代ヨーロッパには興味がなかったものだから、ファンアートを描きたいと思った時にぶち当たった壁が…


「一般人がどんな服を着ているのか全ッ然わからん」
「背景何描けばいいかわからん」
「ビッグベンっていつできたの?」
「建物の特徴とか知らんがな!美術館みたいなお洒落な建物でも描いとけばいいの!?」


……と悩んだ挙句、友人に相談してゴシックホラー系の映画を参考に(;´・ω・)
その一環として『アサシンクリードシンジケート』が19世紀のロンドンがテーマと知って、参考になればとプレイする事にしたのです。

アサシンクリードオリジンズ』や『アサシンクリードオデッセイ』とは操作の勝手が違ってかなり戸惑いましたが…ようやく操作に慣れてきた所です(*‘ω‘ *)
しかし、道を歩いているだけで通りすがりのギャングに言いがかりをつけられた挙句、集団リンチに遭って2分で死ぬロンドン……ゾンビだらけの警察署より治安が悪いと思います( ;∀;) ストーリーが進んで味方が増えてからは随分楽になりました。


何もしてないのにギャングに追いかけられるロンドン怖い。
(まぁこの場合は、"何も"はしてなくないけど)

文学作品の舞台の参考にする

ファンアートの資料にすると言っても、『アサシンクリードシンジケート』の舞台は1868年。
19世紀って100年あるから、雰囲気の参考にするにも時代が合致するかどうか検証が必要です。

更に、一口にロンドンと言っても地図を見たら滅茶苦茶広くて……『アサシンクリード・シンジケート』で歩くことのできるロンドンはロンドンの中央の限られた範囲。でもそりゃそうか、東京だって23区あるんだし。
「東京の端から端まで走れ」って言われてもそれ何の拷問?って感じですよね…。

なので各文学作品の舞台となる時代と場所をある程度特定しました。

ジキル博士とハイド氏』の場合

ジキル博士とハイド氏』は19世紀のロンドンが舞台の物語。

ジキルとハイド (新潮文庫)

ジキルとハイド (新潮文庫)

出版年は1886年なので、時系列は1850~1886年の間の約2年間と考えられます(計算方法は下記)。
どの辺りの2年間なのかはジキルおじさんの生年月日次第なのですが、出版年から逆算して考えると1870年代頃の2年間と考えていいのかなぁと思います。

ということは、時代と場所がほぼ合致していると考えて良さそうです。

ジキル博士とハイド氏』の物語の年代の計算方法

●エンディングの年代が1850~1886年の間と考える根拠:エンディングの地点を"現在"と定めて引き算で割り出し
・出版年は1886年(恐らくはそれ以前の物語として書いている)
・50代英国紳士であるジキルが「ヘンリー・ジキルによる事件の全容」で「18××年に生まれ…」と書いている。明確に何歳かは不明だけれど、少なくとも50歳以上なので、"現在"は古くても1850年以降。

●約2年間の出来事であると考える根拠:物語の時系列から逆算
・例の不思議な薬を発明(時期不明)
・"念入りな準備期間"を設ける。ソーホーに家を買い、件の遺言状が作られたのもこの時期。期間不明だが、2~3か月かかっている?
 ↓ 二重生活を謳歌(期間不明→+半年くらい?)
・冬の午前3時‬、暴力事件発生。
 ↓ <詳細省略> 約1年後
・10月、殺人事件発生。
・‪1月8日‬、ジキル宅で食事会が開かれる(記載)。
 ↓ <詳細省略>
・3月、「最後の夜」、エンディング

計算式:約2ヵ月+約6ヵ月+約12か月+約5ヵ月=約2年
※ただ、上記の通り本文に期間がきっちり書かれているわけではないため、あくまでも目安です(;^ω^)

舞台となっている場所

本文中に登場する場所の記述は以下の通り。

・ガブリエル・ジョン・アタスンの家はゴーントストリート
・ヘイスティ・ラニヨン氏はキャベンディッシュスクエアに病院を構えている。
エドワード・ハイドの家はソーホー
・ヘンリー・ジキルおじさんが座っていたベンチのある公園はリージェンツパーク
・ハイドが爪を噛みながら隠れていたホテルはポートランドストリート

Googleマップで検索をかけると何処も実在しており、ロンドンの中心部から大きく離れた場所ではありませんでした。
大まかな略図に描くと位置関係はこんな感じ(フリーハンドなので多少のズレはご勘弁を)。
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こんなに狭い範囲内での物語だったのか………!

アタスンおじ様の住んでいるゴーントストリートだけテムズ川を挟んでいるんですね。
ジキルおじさんの家はどこなのかはっきりとした名称が見当たらなかったのですが、ラニヨン氏とアタスンおじ様の家の中間くらいなのかも。と考えると、ジキルおじさんの家は案外ハイドの家が近くにあるのかもですね。

アタスンの家付近に行ってみた

「ひょっとして『アサシンクリードシンジケート』で行けるのでは!?」と思い、実際に試してみました(*'▽'*)

キャベンディッシュスクエアとリージェンツパークは残念ながら範囲外でした…。

ギリギリ入ることが出来ないエリア_(:3 」∠)_
ソーホーも近い所までは行けましたが、ソーホーと思しきエリアまでは足が届かず。

手前に駅があって、その先には行けないのです。駅の説明に「貧民街に作られた」とあったので、『ジキル博士とハイド氏』のソーホーの説明だとその近くだとは思いますが…残念。
駅の手前は賑やかで栄えていたので、手前は『ジキル博士とハイド氏』のソーホーの説明とは合致せず。


ただ、アタスンおじ様の住んでいるゴーントストリートの近くは歩く事が出来そうです。
場所の特定はGoogleマップを駆使して、現在の2つの駅の場所とアサシンクリードシンジケートの駅の場所を照らし合わせて行いました。


多分この辺だと思うんだ!

この地域は工場やバーなどが多くある庶民的で静かな地域でした。民家も多いですが、ウェストミンスターシティオブロンドンのような賑やかで派手な雰囲気ではないです。


勿論、これはアサシンクリードシンジケートの世界での描写ですから、区域のデフォルメがされていると思います。

実際はわからないけれど行き交う馬車を眺めながら「アタスンおじ様もこういう所も歩いたのかしら(*^^*)」と考えながら散歩するのも、楽しいです。


『透明人間』の場合

『透明人間』は1897年の出版。

透明人間 (岩波文庫)

透明人間 (岩波文庫)

透明人間のグリフィンは本編の時点で32~34歳くらいですが、その後の時系列にエピローグが存在するのでそちらを"現在"といたしましょう。しかし本編の事件があってからどれくらい経っているのか書かれていません。3~4年後くらいでしょうか。

ただ、それを踏まえても1868年からは30年近く違うため、出版より20年以上前の物語としない限りはグリフィンの子供の頃にあたる時代だと思います。

グリフィン(透明人間)の証言から彼の年齢を計算する

1.ケンプ氏との交流があった頃から逆算
・グリフィンが学問を変更したのが22歳の時である。
・グリフィン曰く、「その事をケンプも知っているはずだ」とのことなので、ケンプ氏と交流が途絶えたのは22歳の時?
・グリフィンがケンプ氏を「12年前から変わらないね」、と言っている。
・グリフィンがケンプ氏に「10年で物理学を忘れたか」、と言っている。

 A.グリフィンの言う12年前=学問を変更して12年 = 34歳
 B.グリフィンの言う12年前=ケンプと知り合って12年 = 34歳以下
 C.前提としてBを踏まえ、10年前までケンプ氏と交流があった = 32歳

2.グリフィンの移住歴から逆算
・オックスフォードのユニバシティ・カレッジでケンプ氏と知り合った。
・グリフィンが医学を辞めて物理学を専攻したのが22歳の時。ロンドンを離れ、チェジルストウへ。
・6ヶ月後、物質を透明にするメカニズムを思いつく。ロンドンを離れてから6年間、誰にも研究の話をしなかった。(22+6=28歳?)
・自分自身を透明にすることを思いついて3年間研究。(28+3=31歳?)
・研究費用が尽きて父親の財産を盗み、ロンドンへ戻った。盗んだ金は父親の借金だったため、その後父親は自殺。
・昨年の12月にロンドンのグレートポートランドストリート裏の貧民街に移り住んだ時に父の死を知る。その後、猫を実験台に。(時系列から、事件の3か月前)
・猫を追い出して4日後までは猫はグレートティチフィールドにいたらしい。
・運命の日、4年間の辛い研究生活を思い返す。(いつからの4年?)
・1月、追い詰められて透明薬を飲み干し、去りがけに放火。
・2月上旬、ブランブルハーストの駅に到着。ウェストサセックス州のアイピング村に辿り着く(本編開始部分)
・ポートバードックでケンプの家に迷い込む。

追い詰められて透明薬を飲んだ"運命の日"、4年間の辛い研究生活を思い返しているけれど、何処からの4年なのか不確か。
 A.チェジルストゥで6年研究してから4年 = 22+10 = 32歳
 B.自分自身を透明にする研究を3年続けてから4年 = 35歳

父親がグリフィンに金を盗まれてすぐに自殺したとは書かれていないため、父親の死をグリフィンが知るタイミングによってはBもあり得るのでは。…可能性は薄い気がしますが(;´・ω・)

3.その他
・エンディングで「白髪でガーネット色の目をした30歳前後の男」と描写されている


なので、32歳が有力かもしれませんね。

舞台となっている場所

本編の事件が起こるアイピング村はロンドンのずっと南西にありますし、グリフィンがロンドンで過ごしていた地域は『アサシンクリードシンジケート』ではギリギリ行くことが出来ないようです(;´・ω・)
ですが、グリフィンが(全裸で)走り回っていた地域にはいけるかもしれません。

・オックスフォードのユニバシティ・カレッジでケンプ氏と知り合う。
・22歳の時、ロンドンを離れ、チェジルストウへ。ロンドンを離れてから6年間、誰にも研究の話をしなかったという。
・研究費用が尽きて父親の財産を盗み、ロンドンへ戻った。
・昨年の12月にロンドンのグレートポートランドストリート裏の貧民街に移り住み、猫を実験台に。
・猫を追い出して4日後までは猫はグレートティチフィールドにいたらしい。
・運命の日、グレート・ポートランドを歩き、オルバニー通りで騎馬隊を見て、プリムローズの丘に至った。4年間の辛い研究生活を思い返した。
・下宿を飛び出してオックスフォード街に紛れるが、1月の上に全裸だったので風邪をひく。
トッテナムコート通りに到着、大英博物館の北を通ってブルームズベリー広場へ。広場の北、薬剤師協会の事務所から犬が現れて吠えられる。
・グレートラッセルを抜けてモンタギュー通りへ出た所で子供に追いかけられる。
・雪が降ってきたのでトッテナムコートのオムニアム百貨店に隠れた。
・翌日、グレートポートランドに戻り、ストランドの北を目指す事に。
ベッドフォード通りで男にぶつかった。
・馬車で轢き殺されそうになったのでコヴェントガーデン市場に逃げ込む。
・目的地のドルアリーレイン近くの演劇衣装屋へ。
・ストランドを経由し2月上旬、ブランブルハーストの駅に到着。ウェストサセックス州のアイピング村に辿り着く(本編開始部分)
・ポートバードックのケンプの家に迷い込む。

最終的に辿りつくアイピング村はグリフィンが透明薬を飲んだグレートポートランドストリートから88.5kmも離れたところにあるので、「全裸で…よく、頑張ったね…しかも、ロンドンの真冬に。」って思いますよね。まぁ、思いっきり風邪ひいてるんですけどね。全裸なんで。
(※透明薬は飲み薬なので、服は透明にならない)

余談ですが、トッテナムコート通りはソーホーのすぐ近く。
ひょっとして、ハイドとグリフィンがすれ違う一瞬があったりする可能性がワンチャン…?(*‘▽‘ *)

フランケンシュタイン』の場合

フランケンシュタイン:或いは現代のプロメテウス』は1818年の作品です。

フランケンシュタイン (新潮文庫)

フランケンシュタイン (新潮文庫)

ウォルトンがヴィクターを拾った日は17××年7月31日と記載されていることから、この物語の"現在"は1781~1800年頃だと思います。

アサシンクリード・シンジケート』よりも時代はズレますし、イギリス文学だけど主人公のヴィクター・フランケンシュタインくんはスイス人です。田舎育ちのいいとこのお坊ちゃん。
親友と一緒にイギリスに渡るシーンもあるんですけど、物語の舞台は専ら、実家のあるジュネーヴ(スイス)と大学のあるインゴルシュタット(ドイツ)。

親友のヘンリー・クラーヴァルと一緒にロンドンからエディンバラを目指して観光しながら旅をするシーンがありますが、観光客なので…。
残念ながら『フランケンシュタイン:或いは現代のプロメテウス』のイメージに直接結びつけるには少し年代のブレが大きすぎるし、イギリスが舞台になっているシーンが短いので、本当に"雰囲気だけ"の参考にしかならないかもです。

そのうち、クラーヴァルと旅行したルートもまとめてみたいと思います(*‘ω‘ *)

フランケンシュタイン:或いは現代のプロメテウス』の物語の年代の計算方法

時系列から、主人公であるヴィクター・フランケンシュタインくんの年齢を逆算します。
ウォルトンの日記の最後を"現在"とします。

13歳の時、錬金術に夢中になる。
15歳の時に客人からガルヴァーニの実験の話を聞いて錬金術を挫折。
17歳インゴルシュタットの大学に進学。
・その2年で命を吹き込む技術を発見(19歳)
・更に2年後に人造人間が完成(21歳)
・その2年後に実家に呼び戻される(23歳)
・その後クラーヴァルと共にイギリスに渡り、ロンドンに滞在。
・3月末にロンドンを出発、7月末に目的地に着く予定でエディンバラを目指す。
・目的地に着いて1週間後、「1〜2ヶ月で戻る」と言ってクラーヴァルと別れる。
・クラーヴァルと別れた後に「3年前に怪物(人造人間)を作った」と回想。8月上旬?(21+3=24歳)
アイルランドで3ヶ月拘束される。「1〜2ヶ月で戻る」の台詞から考えて9〜10月頃?
・療養の為に父親とパリで過ごす。
・5月18日にエリザベスの手紙を受け取り、1週間後、実家に戻る。間も無く結婚式を挙げる。
・人造人間を追って衰弱していたところをウォルトンに助けられる。日付は17××年7月31日(エディンバラについた頃から1年経過=25歳)
・ヴィクターが息を引き取ったのは17××年9月11日。

ということは、もしも「結婚式~ウォルトンに助けられるまで」が丸々1年以上経過していない限り、現在(死んだ年)のヴィクターは25歳。
ガルヴァーニの実験(蛙に電気を通した実験)は1771年だそうなので、ヴィクターが15歳の時は既に1771年以降。"現在"は25歳なので、1771+10=1781年。
よって、"現在"は1781~1800年の間ではないかと推測します。

文学愛好家に嬉しい要素の話

このアサシンクリードシリーズの魅力として「歴史上の人物と接触できる」というのがありますが、シナリオではチャールズ・ディケンズ氏に会う事が出来ます。ディケンズと言えば、『オリバー・ツイスト』や『クリスマスキャロル』といった有名イギリス文学の著者です。

…って言っても、私は映画や比較文学書でしかディケンズの作品に触れたことがないのですが…(;´・ω・)

死者との邂逅――西欧文学は死をどうとらえたか

死者との邂逅――西欧文学は死をどうとらえたか

↑確か、読んだのはこれです

個人的には目的がゴシック文学でしたので、正直「ディケンズ氏かぁ。。。未読だなぁ。。。」という気持ちでとても申し訳ない感じだったんですが……

有料装備に文学要素!

有料コンテンツのお試し装備(無料DLアイテム)と、有料コンテンツがご褒美でした(*‘ω‘ *)
なんと、装備に文学要素が反映されていた上に装備の説明に小説の抜粋がついていたのです……!著者の名前もしっかり書いてある。素晴らしい!

有料コンテンツは装備だけ購入もできますが、全ての有料シナリオと装備を含む「シーズンパス」がお得だと思います。有料シナリオのボリュームもかなり大きいようなので、世界観が好きなら検討の価値、大いにアリだと思います。(4000円くらいでした)

ググったところ、一覧表にしているサイトが見つからなかったので文学装備だけ並べてみようかと思います(*^^*)

フランケンシュタイン』:怪物のぼろきれ

ヴィクターくんの息子さんの服です(*^。^*)

フランケンシュタイン (新潮文庫)

フランケンシュタイン (新潮文庫)

フランケンシュタイン』ではなく、「メアリー・シェリー『フランケンシュタイン:或いは現代のプロメテウス』」と、サブタイトルまでフル表記されていることにビックリ…!

継ぎはぎされたコートですが皮っぽいデザインなのでなかなかお洒落です。わざと継いで柄にしてあるような…パッチワークみたい。

ちなみにこれ、有料コンテンツのお試し用なので無料ダウンロードできます。
名前こそ「ぼろきれ」ですがかなり強いと思います…。

流石、ヴィクターくんの息子さんね(*‘ω‘ *)

ジキル博士とハイド氏』:善と悪のベルト

ジキルおじさんのベルト。

ジキルとハイド (新潮文庫)

ジキルとハイド (新潮文庫)

ロバート・ルイス・スティーヴンソンの『ジキル博士とハイド氏』より。個人的には「善と悪」よりかは新潮文庫の帯に書かれていた「理性VS欲望」の方が物語をよく表している気がするのですけども(*‘ω‘ *)
当時は禁欲が美徳(善)なのだろうか…?

いや、よく見ると柄、趣味悪くない…!?
何かのモチーフのようにも見えます。中世の絵画で見たような気もしなくもないような。何だろう?

ゴルゴンっぽい気もするし…。
ja.wikipedia.org

『ジャバウォックの詩』(『鏡の国のアリス』より):ボーパルククリ

「ジャバウォックの詩」とは?と思ったらルイス・キャロルの『鏡の国のアリス』の一部だそうです。

読んだはずだけど全然覚えてない…。
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海底二万里』:ノーチラス・ガントレット

ジュール・ヴェルヌの『海底二万里』ですね。

海底二万里(上) (新潮文庫)

海底二万里(上) (新潮文庫)

海底二万里(下) (新潮文庫)

海底二万里(下) (新潮文庫)

未読なのですがディズニーSEAにモチーフのアトラクションがあるせいで、なんとなく知った気になっている…!「ノーチラス号って潜水艦の名前でしょ?それで、船長の名前がネモ」くらいしか知りませんけど…。


『ドラキュラ』:串刺し公のケインソード 他

ブラム・ストーカーの『ドラキュラ』。

吸血鬼ドラキュラ (創元推理文庫)

吸血鬼ドラキュラ (創元推理文庫)

色々な意味方向から「読みたまえ」と圧力を受けている気がする未読書。
この『ドラキュラ』装備シリーズ、3種類もあるのでどれだけ推しているのかと…!やっぱり「読めって事ね…」という圧力を感じちゃう。



吸血鬼の花嫁って映画のオリジナル設定じゃないんだ…(というように、私はまだ原作をよく知らない)

最後に

ここまでまとめてみましたが『アサシンクリードシンジケート』ではどうやら、ジキルおじさんやグリフィンの歩いたであろう時代のロンドンを歩く事が出来るようです。
それってとっても素敵な事じゃない?(*‘ω‘ *)

検証にやたらと時間をかけてしまいましたが、検証して初めて「まさに」と言えるわけなので、今回の検証も無駄ではなかったかと…。

今回は『アサシンクリードシンジケート』で行ける範囲を前提としていた為、ヴィクターくんがクラーヴァルと旅したルートの検証などはしていないですから、そちらの件も含めてそのうち文学考察記事にまとめたいと思います。