海に浮かぶ月のはしっこ

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観光予定メモ ブループラークとジョンミルトン先生のお墓参り編

計画を練る時に知ったのですが文学旅と一言で言っても色々とやる方法はあるようで、私はどうするか迷いましたね。

結局私は物語に登場する場所を実際に訪れることにしたのですが、やり方としては「ブループラーク」などの記念碑を追いかける方法もあるそうです。
ブループラークとは著名人、作家などの所縁の地につけられている記念プレートのこと。青くてマンホールみたいな形をしていて、多くは建物の壁に貼ってあるみたい。

例えば、ロバート・ルイス・スティーヴンソン氏のブループラークは彼が作家活動をしていたエディンバラにあるそうです。彼は晩年、体調改善のためにイギリスを離れて南の島で暮らしたそうですが……都会の暮らしに疲れてしまったのかもしれないなぁと何となく感想。
元々『ジキル博士とハイド氏』は彼が悪夢に魘された後で取り憑かれたように書き上げた一作で、確かに象徴されているものと当時の社会の様子を読み比べてみると社会風刺っぽい話(いくら取り繕っていても皆何かしらの悪意は持っていて、自分の中のそれに気づかないフリをして生活しているだけだ…みたいな感じでしょうか)ですし、「人間関係に疲れたのかなぁ…」と勝手に想像してしまいます。
エディンバラも栄えた町だそうなので。


ブループラークや記念碑の場所はネットで調べることができますが、『フランケンシュタイン:或いは現代のプロメテウス』のメアリー・シェリーの記念碑で、なおかつロンドンから行けそうで観光地も近くにある範囲はバース。
でもバースも行って帰ってくるだけで一日費やしてしまうような観光地です。

バース…つまり、バス。風呂。
ローマの風呂の遺跡があるそうで、その周辺は観光地として賑わっているみたい。
でも今回の目的とそれてしまうし、せっかくロンドンに宿泊しているのに記念碑を見に行くためだけに貴重な自由行動を片道1時間半〜2時間のバス旅にしてしまうのもなんか勿体無く感じて、諦めたのでした。


今回の旅で唯一絶対行きたいリストに入っているのはジョン・ミルトンの記念碑。
ジョン・ミルトンは『失楽園』の作者。

ブループラークを調べている時、彼の墓地がロンドンにある事、またその近くに彼の生誕した教会があってそこにブループラークがある事がわかったのでそこには行ってみたいと思っています。場所もセントポール大聖堂のすぐ近くで、観光しやすそうなので^_^

失楽園』は私にとってとても大切な作品で、全ての始まりでした。
美術書の中に出てきた『失楽園』という作品名からたどって、高校生の時に初めて出会った叙事詩
これがあったから『失楽園』の例え話や描写で多用されている古代ギリシャの世界観にハマり、古代ギリシャ好きの友人と長きに渡る付き合いをさせてもらっていて、そこで出会った友人に10年後に勧められたのが『フランケンシュタイン:或いは現代のプロメテウス』なのです。彼女と仲良くなったのも『失楽園』を読んだことがある、という事から話が弾んだからだったり、『フランケンシュタイン:或いは現代のプロメテウス』にも物語の象徴的として引用が多用されている。

私にとって『失楽園』は私の人生に大きく影響する作品なのです。
だからこそジョン・ミルトン先生のお墓参りには行きたい。感謝を伝えたくて。

「夢は夢のままでいいかも…でも夢を叶えるチャンスがあるなら、叶えるでしょう?」と思って参加した去年のギリシャ旅行にも私と古代ギリシャを結びつけた大切な作品として『失楽園』の上巻をバッグに忍ばせていきました。
もちろん今回も^_^

もし次回があるなら、ミルトン先生の生まれた家も見学してみたい(見学できる期間は決まっているらしい)。


ブループラーク巡りも散歩をしながら集めるのはなかなか面白そうですが、今回は優先事項ではありません。
でもせっかくだから、見かけたら注意深くみてみるのもいいな。