海に浮かぶ月のはしっこ

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観光予定メモ リージェンツパークとソーホー編

割と行く場所を決め始めて早い時期に、「リージェンツパーク」と「ソーホー」は絶対に行くリストに上がっていました。

この二つのスポットは、ロバート・ルイス・スティーヴンソン『ジキル博士とハイド氏』に登場する地名で、物語のキーになる出来事が起こる場所だからです。


物語の中に出てくるソーホーは歓楽街ですが、暗くていかがわしい雰囲気の、いかにも治安が悪そうな場所。
ここにハイドの隠れ家があって、物語の導き手であるガブリエル・ジョン・アタスンが警察と一緒に家宅捜索をしたところ、燃やされた小切手や、ハイドが議員を殴り殺した時に折れた杖を発見します。
しかもこの杖、アタスンがジキルおじさんへのプレゼントだったものなんですよね。なんてエモい。。。

ちなみに、一応訂正しておきますが、ハイドが殺したのはこの議員だけです。
少女を踏み倒した事件もありましたが、何となく染み付いているシリアルキラーのイメージは映画化された時にジャックザリッパーのイメージがつけられたからみたいですね。その時のハイドの名前はジャック・ハイドというそうですが。(原作はエドワード・ハイド)
また二重人格モノの代名詞扱いをされている作品ですが、原作ではあまりハイドは独立した一人格というわけではないので、ジキおじの時もハイドの時も感覚や記憶は共有しています。自作の薬を飲むと不気味でチビな若者に変身できるおじさんが昼は慈善活動、夜はヤクをキメて大暴れする話です。
(我ながら酷い解説…)


リージェンツパークはもう少し先の時系列で登場します。
ハイドが失踪し、ジキルおじさんが慈善活動に精を出すようになって平和が続いたある日、リージェンツパークのベンチで日向ぼっこをしていたジキルおじさんが自惚れに浸っていると突然ハイドの姿に変わってしまい「えっ何で!!!??薬はもうやめたのに!!?!?」とパニックになるシーンですね。
いや、それね、薬物依存症のフラッシュバックって言うんですよおじさん…。

リージェンツパークはメリルボーン地区の近くにある大きな公園で、メリルボーン地区は高級住宅街だったのだそう。


明石書店『ロンドンを旅する60章』に「41章 大英帝国の光と影 ージキルとハイドのロンドン」という項目がありますが、このコラムではこの2つの場所を対比して解説しているのでなかなか面白かったです。


現在のソーホーも歓楽街だそうですが、何となく新宿歌舞伎町とかのイメージなのかしら?と勝手に想像しています。近くにチャイナタウンもあるようなので…横浜中華街を足して二で割った感じかしら?
5月24日は別途申し込みした現地ツアーで、夜のソーホーを歩き夕食を食べるそうなのでワクワクしていますが、ハイドが隠れていた何となく薄気味悪くて小汚いイメージは現在にはないのではないかと考えてます。

リージェンツパークはその中にあるクイーンメアリーズローズガーデンがもしかしたら咲いているかもしれないのでそこへ行ってみるつもりです。
リージェンツパークは演劇が行なわれることもあると聞いているので、何となく代々木公園を想像しています。
朝早く行って、シートを広げてみたり、ベンチで日向ぼっこしたりしたいです(^^)
130年前よりは、やっぱり少し違う景色なのでしょうけれど…。


23日、ロンドンに到着して驚いたのはその日の長さ。9時半になっても明るいんだもの。

緯度が高いせいなのでしょうけれど、なんだか不思議な世界…