海に浮かぶ月のはしっこ

映画や文学作品、神話関連その他の事をおぼえがきしますよ

【雑記】私のオタク世界の話をしよう:イイネの数だけ好きなキャラを並べる

履歴書を書かなくてはならないというのに、どうにも気分が上がらないので「イイネの数だけ好きなキャラを並べる」というTwitterのタグに便乗してみた話。

私は「池袋のオタク女子のお作法がわからないオタク女子」であり、オタク気質なのは間違いないのですがどうにも説明に困る。

snow-moonsea.hatenablog.jp

せっかくTwitterでイラストを描いて説明したものの、流れてしまったので一応まとめておこうかなという気持ち。
なお、「公式イラスト」の存在しないキャラは自分でデザインを考えて描いています。

フラッとこの記事を見つけてしまった人は「こういうオタクもいるんだな…」くらいに流していただければ幸いです(;^ω^)



キャラ紹介もしているけれど私の偏見もあると思うですよ(;^ω^)

1.きっと誰もが名前くらい耳にした事があるであろう"推し神"

ハデス神[オリジナルデザイン]
出典:ギリシャ神話
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愛好歴15年。
推しキャラと言っていいのかわからないが…もう2000年くらい前に宗教としては死んだ(=信仰対象ではなくなった)ギリシャの神様。

初っ端からとんでもないもの出してる気がしますけれど、まぁ気のせいです。

一番有名なエピソードは多分ホメロスの『デメテル讃歌』だと思います。ゼウスやポセイドンと兄弟関係なので、ヘシオドスの『神統記』にも名前が挙がる。

神統記 (岩波文庫 赤 107-1)

神統記 (岩波文庫 赤 107-1)

入門書なら友人で古代ギリシャ研究家の藤村シシンさんの『古代ギリシャのリアル』をおすすめしてます(*'ω'*)

古代ギリシャのリアル

古代ギリシャのリアル


あんまり神話愛好家以外の人たちの間では知られていない事ですが、ハデスといえば日本国内のギリシャ神話愛好家の間では特に女性人気が高い印象のある神様で、とりわけギリシャ神話二次創作界隈ではとにかく奥様(ペルセポネ)とのカップル人気が凄い。

死者の国(冥界)の統治者であり無愛想で生真面目な印象があるのだけど、神話エピソードを眺めているとなんか不器用で誤解されやすい印象があるのだけど、むしろ、そこが良い。( `・ω・´)+
統治する場所もくじ引きで決まったらしい。

絵画や神像では頭が三つの犬に似た怪物ケルベロスを連れていたり先が二又に別れた鉾を持った姿で描かれるけど、死者の国の神様なんて縁起が宜しくないので神像が作られてたり壺絵などに描かれている率は低い。

初めて行ったギリシャでは、ハデスの姿で表されたセラピスの像を見て号泣してしまったり、初めての一人旅であったロンドンの大英博物館で、何度も何度も目に焼き付くほど見た彼が描かれた酒杯を見て(心の中で)叫んでしまったり…私にとっては並々ならぬ思い入れのある神様。

収集癖のあるオタクの私、気づいたらハデスの神像は大小合わせて5体くらい所有しているのですが、自作のグッズ展開にも余念はない。
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というより、彼のグッズが欲しくて色々な立体創作物に手を出すようになったのですよね。粘土細工、ぬいぐるみ作り、アクセサリー作り…。
それから球体関節人形を海外通販した時も彼のイメージでお迎えする子を選びました。色々と私の原点に近い存在だと思います。

自作カスタムドール

神の像の右の人形は私の描いたイメージイラストにそっくりになるように作った”オビツ11素体のカスタムドール”です。手のひらに乗ってしまうくらい小さい。
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ヘッド:オビツ「11HD-F01」
フェイス:自前ペイント(アクリル絵具「リキテックス」+パステル)
素体:オビツ11 / ホワイティ
ウイッグ:PARABOX 4inch / ブラック / 耐熱ロング(自前カット)
服/小物:手作り


「ドール業界を知らない人はどんなに説明してもピンとこないらしい」、というのを最近知ったのですが、まぁ簡単に言えばカスタムドールっていうのは「パーツを買い揃えたり、時に切ったり削ったり継ぎ足したりして作る人形」のこと。
顔部の扱いにも色々あるので説明すると長くなりますが、以前「ヴィクター・フランケンシュタインを作った時のレポ」があるので興味があればそちらでも読んでください(;^ω^)

snow-moonsea.hatenablog.jp
(初っ端から失敗してますが、順番に読めばちゃんと完成させてます)

余談

今でこそ落ち着いていますが、以前は「好き過ぎて死んじゃう!」と叫んでいたくらい好きな子でした。いや、死者の国の神だからというわけじゃなくて、「好きという気持ちが高まりすぎて、苦しくて、絶叫せずにはいられない」という感じです。

これから先も「古代ギリシャナイト」というチームの一員としてイベントを盛り上げ、活動を拡大したいと思っているので、騒がなくなったからといって彼が嫌いになったとかどうでもよくなったわけじゃないのです。私が彼を嫌いになるわけがない。

ギリシャで神像の実物見て泣くくらいだし(;^ω^)

ancient.gr

次回イベント・2020年7月はスパルタ祭!
制作陣兼ライターとして、頑張って盛り上げていきたいと思います(*‘ω‘ *)ノ

私も主力ライターの一人として運営している古代ギリシャナイトのpixivファンボックス(ファン向けのウェブマガジン)もよろしくお願いします!
www.pixiv.net

2.作者のお墓詣りまでした愛読書の主人公であって私は中二病じゃない

サタン(ルシファー)[オリジナルデザイン]
出典:ジョン・ミルトン失楽園』(1667年)
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神の次は悪魔かよ。ツッコミ上等です ( `・ω・´)+

でも愛好歴16年なのでハデスより1年長い。

私は概念としてのルシファーというよりはジョン・ミルトン失楽園』の主人公として愛でている傾向が非常に強いです。つまり文学のキャラクター。

失楽園 上 (岩波文庫 赤 206-2)

失楽園 上 (岩波文庫 赤 206-2)

失楽園 下 (岩波文庫 赤 206-3)

失楽園 下 (岩波文庫 赤 206-3)


この本を読もうと思ったのは話せば長くなりますが、簡潔に言えば「美術書で『失楽園』の挿絵を見たから」です。例えば、イギリスの詩人で画家のウィリアム・ブレイク氏の絵画とか。
読んだ当時の私は16歳で、「遅れてきた中二病」って言われたらまぁ否定出来ませんが…多分、中二病でルシファーを愛でている人は『失楽園』のルシファー(サタン)を知らないと思います。
…多分(;^ω^)
結果、生まれて初めて読んだ叙事詩となりました。

失楽園』は17世紀イギリスの盲目の詩人ジョン・ミルトンによって紡がれたキリスト教叙事詩。聖書の創世記に書かれている「アダムとイヴが神に背いて知恵の実を食べた」という物語の裏にあった壮大な戦いと陰謀が描かれています。
そこで悪役であるサタン(※地獄に落とされる前はルシファーという名前だったという描写がある)を主人公にするあたりがお話として熱いんですよね…。
サタンにはサタンの言い分があり、「神への愛極まり過ぎてちょっと冷たくされただけで憎さ100倍」というか……面倒くさいタイプのヤンデレ主人公です(;^ω^)

自分を信じてついてきてくれた仲間たちには毅然とした態度で振舞い、彼らを不安がらせないように堂々と演説を述べ、率先して復讐を誓い行動に出ますが、皆の見ていない所では時に自分の行いを悔んだり、神に可愛がられているアダムやイヴに嫉妬を募らせていたりして、つい同情心も芽生えちゃいますよね。神と人間の敵対者なのに。

とにかく物凄いカリスマ性の持ち主なんですよ。
全天使の三分の一がルシファーを支持したそうですから。

確かに演説や振る舞いはカッコいい。
当時16歳だった私も、夢女子気質(※)を持っていたので「ああッ…カッコいい…!」とメロメロになってました。当時の日記が滅茶苦茶気持ち悪い(;^ω^)
(※夢女子→架空の存在に恋愛感情を抱いたり、自分の考えた理想のヒロインとの恋愛にウットリするタイプのオタ女子)

今はちょっと…確かにかっこいいけど性格が面倒くさすぎるから遠くから眺めているだけのファンでいたいです。



海外通販で手に入れた彫刻のレプリカは2体。そのうち1体はスペインの彫刻のレプリカです。
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こういうものを愛でると、フィギュアの代わりに彫刻のレプリカを愛でる羽目になり部屋の一角が美術室みたいになります。
まぁルシ様も球体関節人形でそのイメージに近い子がいたからお迎えしたりしたこともあったんですけどね。球体関節人形はお姫様抱っこ出来るくらいのサイズがあるのでなかなか気軽に遊ぶことが出来ません。。。

自作カスタムドール

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ヘッド:ミニスウィーツドール「リーク」
フェイス:「リーク」デフォルトメイク+デフォルトアクリルアイ(緑)
素体:オビツ11 / ホワイティ
ウイッグ:PARABOX 4inch / ハニーブロンド / 耐熱ロング(カットなし)
服/しっぽ:手作り
12翼の翼:手作り(針金+綿+フェルト生地+羊毛フェルト
(ハエ:海洋堂「有害生物大全~身近に潜む生活害虫~(※ガチャガチャ)」のキンバエさん)

デザインは自分で考えたのですが、自分で考えたデザイン設定に忠実に作っているのでしっぽが生えていたりうろこを服の下に隠していたりします。

余談

2017年に『失楽園』のアンソロジー企画に『ハデスパイセンのギリシア神話で紐解く失楽園考察 with 明星の君』というタイトルで参加したのが私の漫画での同人誌デビューでした(*'ω'*)

失楽園に描かれている描写を考察する」というテーマで描いた解説漫画でしたが…
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翼が12翼もあるせいで本当に大変だった。


#失楽園 失楽園アンソロ寄稿漫画紹介 - 雪代 月のイラスト - pixiv

当時のアンソロジー参加規約によれば自分の同人誌へはもう再掲載していいことになっているのですが、その機会は当分なさそうです(;^ω^)


ちなみに余談ですが、サタンは聖書に名前が登場しますが、固有名詞というよりは呼称のような感じの印象です。
それに対してルシファーは元々聖書に存在していません。ルシファーの名前と設定は聖書の誤訳から作られたのですが、『失楽園』によって両者の結び付けが決定的になったって感じみたいです。

また、ルシファーとミカエルと双子なんて噂がありますが、それはサブカル業界の話であり、ジョン・ミルトンの『失楽園』にはそのような記述は一切ないです(*‘ω‘ *)
(『失楽園』の翻案ではサブカル要素を組み込んでそういう設定にしている作品もあるという噂を聞きましたが…ややこしくなるからそういうのやめて~(´;ω;`))

3.私のレトロ映画ブームの頂点にいたイケメン

フィリップ・ドランブル[俳優さんをデフォルメ]
出典:映画『蠅男の逆襲』(1959年)
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誰だよって文句言われそうだけど…1959年、ちょうど60年前の映画の主人公です。『蠅男』シリーズ自体が日本ではマイナーなのに、その二作目ですからね。
愛好歴は7年くらいだと思います。長いな~…。

俳優さんの名前はブレット・ハルシー氏。
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(映画雑誌『Scarlet Street No,48』より抜粋)
滅茶苦茶イケメン(*'ω'*)
美青年というよりはハンサム系のイケメンさんですね。

16歳の頃は『オペラ座の怪人』のファントム(俳優さんはジェラルド・バトラー氏)に心底うっとりしていた時期もありましたが、恋愛感情ではなく純粋にフィリップくんのキャラクター性が好きだった。
なんていうか…色々と残念なイケメンなキャラだったので。

元々、私にレトロ映画ブームを起こしたのは『モンスターVSエイリアン』(2009年)というパロディ映画にドハマりしたのがきっかけ。
モンスターVSエイリアン (吹替版)
この映画を起点に色々なレトロ映画を観ました。『大アマゾンの半魚人』(1954年)、『博士の異常な愛情』(1963年)、古くは『フランケンシュタイン』(1931年)まで。
大アマゾンの半魚人 (2D/3D) [Blu-ray]
博士の異常な愛情/または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか (字幕版)
フランケンシュタイン [Blu-ray]

その中で観た『蠅男の恐怖』(1958年)が泣いてしまうほどドツボにハマってしまったのです。邦題はクソダサですけど、とても切ない映画なんですよ(´;ω;`)

蝿男の恐怖 [DVD]

蝿男の恐怖 [DVD]

『蠅男の恐怖』の時、主人公のアンドレ・ドランブルを救うために必要だったハエを逃がしてしまった一人息子がフィリップ・ドランブルです。フィリップくんは今作で立派なイケメンに成長し、両親が隠蔽したはずの父の研究を暴いて引き継ごうと志します。これがまた傲慢な青年に育ってしまって、後見人である伯父さんを脅迫するようなことを言ってみたり、かと思えば父親の秘密を知ってハエが怖くなってしまい、ハエが近寄っただけで顔面蒼白になっちゃうような男の子なのです。
これはね、「物質転送装置を研究したらハエが紛れ込んで融合しちゃう」っていうコンセプトの映画なんだよ、フィリップくん。。。

本当、残念なイケメン(;^ω^)
映画としてはどう考えても『蠅男の恐怖』の方が好きですし、『蠅男の逆襲』のチープさはツッコミが追い付かないのですが、またそれも味があります。

この蠅男シリーズ、アメリカではカルト的な人気があるようで、続編もたくさんあるし、リメイクやアメコミ、驚くべきはオペラまで作られたそう。
(最も、オペラはリメイク版である『ザ・フライ』(1986年)のメディアミックスなので『蠅男の恐怖』のストーリーではないのですが)

ザ・フライ (字幕版)

ザ・フライ (字幕版)

その為、レトロ映画フェアなどの機会にフィギュア化されることもあるようで私も2003年に公式から出たらしいアクションドールをオークションで落札した(左)
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この写真のハエ異形頭が、フィリップくんが悪党によって無理矢理ハエと融合させられた姿です ( `・ω・´)+
この子は前の持ち主に一部改造されたりパーツが欠けていたりしたのですが、その後新品を落札する機会に恵まれたため、うちには2体います。

あと、『蠅男の恐怖』のアンドレさんと、『ザ・フライ』のセスたんの蠅男姿フィギュアもオークションで手に入れたので、私が数少ない公式フィギュアを所持している作品です。
…それくらい、私が今まで夢中になってきたオタク世界は、どんなにサブカル的な愛で方をしていてもグッズが出ない(´;ω;`)

収集癖があるからまぁ、良かったのかもしれませんが…。

カスタムドール

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ヘッド:オビツ「11HD-F01」
フェイス:自前ペイント(アクリル絵具「リキテックス」+パステル)
素体:オビツ11 / ホワイティ
ウイッグ:PARABOX 4inch / ブラック / 非耐熱ショート(自前カット)

撮影に使った土台は公式アクションドールのスタンドで、手前のハエは何の関係もないリアルめなマグネットのハエをフィリップくんのアクションドールと同じ色に塗り替えたもの。奥の人面バエはアクションドールの付属品です。
「せし~る!あいあむふぃり~ぷ!へ~るぷ!へ~るぷみ~!」

余談

この作品のせいで私は海外通販や海外オークションに頻繁に顔を出すことになったのです……球体関節人形のためにたまに韓国からパーツやその他を輸入する以外でほとんど用がなかった海外通販ですが、ブロマイド買ったり、記念書籍を買ったり、アメコミを買ったり……お陰で慣れましたね。
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このブロマイド、右が『蠅男の恐怖』のアンドレ・ドランブル役のデビッド・ヘディソン氏、左が『蠅男の逆襲』のフィリップ・ドランブル役のブレット・ハルシー氏で、アンドレさんは死んでいるから存在しないはずの親子ツーショットになっています…胸熱……。

4.再加熱した例の愛読書の、「主人公の親友」ポジションのあいつ

ベルゼブブ[オリジナルデザイン]
ジョン・ミルトン失楽園
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蝿男の次は蠅の王です。
でも時期的にそういうタイミングだったんです。
愛好歴は4年くらいです。

天使に性別はないそうですが、彼は「異教の男神」という背景を持つキャラクターなので彼と呼びます。
彼の名前はベルゼブブ(ハエの王)ですが、元々は聖書「列王記」に書かれている「エクロンの神バアル・ゼブル」という存在で、時代を経てベルゼブブと呼ばれるようになったみたいです。

私は『失楽園』を読んだ後、作中に登場するたとえ話や情景描写に使われているギリシャ神話に傾倒し、ハデス神が大好きになってしまったのですが、それ以来は『失楽園』をメインで愛でる機会はほとんどありませんでした。
だってハデスが好きなんだもん(*'ω'*)
また、天使や悪魔を愛でる人たちの界隈でも、『失楽園』を読んで特別愛好しているという人はさほど多くありません。それと比較すればギリシャ神話は大手ジャンルなので友達がたくさんできたから、つい"好き"を共有できる世界の方に気持ちが向いてしまいます。(といいますけど、アニメや漫画の界隈に比べるとギリシャ神話愛好家人口は少ないです)

そんなちょっとご無沙汰気味だった失楽園』の再加熱のきっかけを作ったのが彼の素性です一神教の世界の物語なので「異教の神」は悪魔なのです。細かく読んでいくとエジプトの神やギリシャの神もサタンと共にいる地獄側の登場人物として描写されています。
岩波書店版は巻末に大量の引用元や解説等、出典分析が書かれていますがそれを少し読むだけでもジョン・ミルトン先生の造詣の深さ、ずば抜けた表現力の片鱗を知ることが出来ます。
でもそれはやっぱり一度ギリシャ神話に親しみ、大学で卒論に苦しんだ後だから実感する事。ルシ様の振る舞いのカッコよさにキャッキャしていた16歳の私には到底理解の及ばないものでした。


ベルゼブブは『失楽園』ではサタンの分身ような、献身的な部下であり、サタンが唯一本音を言える親友のような存在として描かれています。出番は少ないのですが、地獄の川に沈んでるのにサタンは「情けない!」と叱咤するだけで手を貸してあげないとか、夜中にルシファー(サタン)によって愚痴を言いたいがために叩き起こされるなど、なんか扱いが雑な感じがインパクト強くて好きです(*^▽^*)
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(ギュスターヴ・ドレの有名な挿絵で、「ベルゼブブが地獄の川に沈んでるのにサタンは「情けない!」と叱咤するだけで手を貸してあげない」シーン)

自作カスタムドール

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昆虫脚の改造はまだきちんと施していないので、緑色の燕尾服を着せています。これも手作りなのだけど。

ヘッド:ミニスウィーツドール「リーク」
フェイス:「リーク」デフォルトメイク+デフォルトアクリルアイ(パールレッド)
素体:オビツ11 / ホワイティ
ウイッグ:DOLLCE 4inch / グラデーションショート / 黒×白 +PARABOX 20cmウエフティング / シルバー (ベースウイッグに植毛し、一部ロングにしている)
(ハエ:海洋堂「有害生物大全~身近に潜む生活害虫~(※ガチャガチャ)」のキンバエさん)

余談

髑髏の描かれた翅のハエのイメージはフランスのオカルト本『地獄の辞典』の挿絵が最初みたいで、この本は1818年の出版ですから17世紀の『失楽園』の時点ではそういう姿では描かれていなかったみたいです。

地獄の辞典 (講談社プラスアルファ文庫)

地獄の辞典 (講談社プラスアルファ文庫)

異教の神で悪魔で今はハエ、という扱いが何か可哀想です。…何かやっぱり扱いが微妙に雑です(;^ω^)
ウガリット神話のバアルの名前を持つ神の一人だったみたいなんだけど…。

それを知ったうえであのクソ面倒くさいヤンデレのサタン(ルシファー)に一所懸命仕える姿は何か泣けてくる。出番少ないし(;^ω^)


その後、『失楽園』アンソロジーの続編として『ハデスパイセンのギリシャ神話勢の為の失楽園入門 VS 明星の君&蝿の王』を古代ギリシャナイトのエンターテイメントイベント第五弾「古代ギリシャナイトΕ' ~ハデス冥界祭~ vs 地獄の王ルシファー」の公式パンフレットに寄稿したのでした。
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#失楽園 【試し読み】ハデスパイセンのギリシャ神話勢の為の失楽園入門 - 雪代 月のマンガ - pixiv

二色刷りだった上に、作画コストが前回よりも酷かった(;^ω^)

5.多分世界で一番有名な「マッドサイエンティストの祖」

ヴィクター・フランケンシュタイン[オリジナルデザイン]
出典:メアリー・シェリー『フランケンシュタイン:或いは現代のプロメテウス』
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本物(原典)を読んでいるかどうかは別として、名前だけなら世界一有名な「マッドサイエンティストの祖」。手術で入院していた私の心の支えとなった私のアイドル。

だけど、第一印象は「こんなに(精神的に)弱い主人公、初めて見た」である(;^ω^)

フランケンシュタイン (新潮文庫)

フランケンシュタイン (新潮文庫)

彼はジュネーヴの名士の家で生まれ育った世間知らずのお坊ちゃん。錬金術オタクの彼は父親の勧めでインゴルシュタットの大学に留学し、自然科学を学んで「死んだものを生き返らせる」「生き物を作る」という研究にのめりこみ………。
…と、この辺までは特にヴィクターくんに強い共感を抱くことなく、ただひたすら「知らない話だ…」と思いながら普通に読んでいたのですよね。「知らない話だ」というのは、前述のレトロ映画ブームので観ていた映画『フランケンシュタイン』(1931年)とあらすじが全然違うってこと。
恐らくはこの映画の方が有名で、「ボルトの刺さった緑の怪物」とか「善人の脳と悪人の脳」とか「風車が炎上する」とか……そういうシーンは本作にはないです(;^ω^)

"フランケンシュタイン博士(概念)"といえば、人造人間が目を覚ました時に「生きてる!生きてるぞ!!!」と狂ったように高笑いをする姿を思い浮かべていたのに、本物のヴィクター・フランケンシュタインときたら、いざ人造人間が目を覚ましたらビビッて全速力で逃げ出し、挙句の果てには恐怖で失神してそのまま数カ月寝込む……という、期待を大きく裏切る突然のヘタレムーブ。思わず爆笑してしまったのですが、この一瞬で彼が大好きになってしまい、感情の衝動が突き動かすままに、本作を勧めた友人にLINEで連続ポストを送りまくったのでした…(苦笑)
お陰で入院生活はヴィクターくんとずっと一緒。一緒に泣いたり笑ったり、また怯えて逃げちゃう様子を見守って、彼の人生を最後まで見届けました。


私自身も躁鬱気質があって、時間の感覚が一切わからなくなるほど熱中してしまう時と落ち込んで何もかも嫌になって引きこもってしまう時とがあり、そういう自分が大嫌い。でもその反面「こうすれば出来るかも」なんて直感的に思った時には突然の根拠のない自信が降ってきて、がむしゃらにのめりこみます。アクセサリー製作やカスタムドールの改造といったクリエイティブ作業にそういうのが出ますね。ネクラでオタク気質。
でも基本的には自己肯定力が低い。追い詰められると、何も行動がとれなくなってしまう。そういう自分が嫌で海外へ一人旅してみるなどやってきたのだけれど、根本的な部分はなかなか治りません。(治る、の定義は「自分らしく生きやすいように考え方や精神の振れ幅の傾向を修正していくこと」です)

自分が駄目なのは自分が一番よくわかっている。でも行動できない。話せと言われても話せない時がある。パニックを起こす。感情の捌け口がわからなくなってしまう。そういう駄目な部分の修正に5年費やしたので大分改善はしてきたのですがまだ抜け切れてない部分も多いです。


そういうところはヴィクターくんも私も同じだね、と思うし、彼がそうであるから私も彼の気持ちに非常にシンクロしやすい。
彼自身はやっぱり行動力も根性もないので「ヘタレ(駄目な子)だなぁ」なんて思うけど、それが愛おしくてたまらない気持ちもある。
彼が逃げる度に人が死ぬ。そのたびに苦悩し、怒りや悲しみの矛先を何処に向ければいいかわからず誰にも相談できないまま一人で抱え込む。でも抱え込んでも、いつも解決のための行動をするための勇気がない。

なんて哀れで愛しい子なんだろう。
そして私にもそういう精神に追い込まれた経験が何度もある。

…と、私はずっとこんな調子なので、息子さん(フランケンシュタインの怪物)に同情する人が多い中、私は極端にヴィクターくん擁護派。勿論、息子さんに同情する気持ちもあるのですが、「事件が立て続けに起こってパニック状態にある人物(ヴィクターくん)へ、事件の犯人(息子さん)が話し合いを要求した所で、まともに話し合う事自体に無理がある」と思ってしまうので、私は「メンタルが弱すぎる」以上にヴィクターくんを責める方にいかないようです。

自作カスタムドール

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ヘッド:オビツ「11HD-F01」
フェイス:自前ペイント(アクリル絵具「リキテックス」+パステル)
素体:オビツ11 / ホワイティ
ウイッグ:PARABOX 4inch / ブラック / 非耐熱ショート(自前カット)
服:パンツはアゾン製の既製品、ワイシャツはディーラー製(=ドールイベントに出店した個人の方の手作り)。それ以外は手作り。

余談

今作のキーアイテムとして、ジョン・ミルトン失楽園』が登場するのですが本文に何度も引用がされます。上記の通り、私の人生を変えた愛読書なので表紙をめくっていきなり引用がされていたのを見てビックリするとともに、テンションが一気に頂点に達しましたね。『失楽園』愛好家の友人にLINEでテンションの高いメッセージを送りつけるくらいには(;^ω^)
わーい!ヴィクターくんの息子さんと愛読書が一緒~♪♪……と狂喜乱舞しておりました。


また、職業訓練で学校に通っている時、本作の話をしたら「関係あるのはギリシャ神話では?」と聞かれました。何のことぞや?と思ったら、サブタイトルの「或いは現代のプロメテウス」のことを指しているそうです。

現代のプロメテウスというのはヴィクターくんのモデルになった科学者の一人がそう呼ばれていたことに由来するそうですが、その記述を見た本がどれだったのか、今ちょっと思い出せないので断言はできません(;^ω^)

プロメテウスは人間を創造したティタン神(=ゼウスより前の世代の神々)です。神々の持つ火を人間に分け与えたことでゼウスから過酷な罰を受けたトリックスターの属性を持つ存在です。
(※トリックスター:人間に知恵や文化的な象徴である火を与える神話を持つ存在の事。文化英雄ともいわれる。他神話では北欧神話のロキ、映画『モアナと伝説の海』にも登場したポリネシア神話のマウイ等。前述のサタン(ルシファー)も、蛇に変じて人間に知恵の実を食べさせるトリックスターと言える存在です)

ということは、「現代のプロメテウス」という言葉は「現代の技術(科学)を用いて人間を創造した者」と解釈できるので、「ヴィクター・フランケンシュタイン=現代のプロメテウス」というわけです(*'ω'*)
最も、ヴィクターくんはプロメテウスのように創り上げた生き物を溺愛するどころか怖くなって逃げちゃったけどね…。

プロメテウスがゼウスを出し抜いて人間を贔屓した結果罰せられる様子はヘシオドスの『神統記』で読むことが出来ます。

神統記 (岩波文庫 赤 107-1)

神統記 (岩波文庫 赤 107-1)

6.昼は「ヤク厨の医者」で夜は「低身長萌え袖ショタジジィ」

エドワード・ハイド[オリジナルデザイン]
出典:ロバート・ルイス・スティーヴンソン『ジキル博士とハイド氏
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当ブログのマッドサイエンティスト3人組の2人目。ミステリー風の作品構成なのにSFだから推理できない小説の主人公。

ジーキル博士とハイド氏 (岩波文庫)

ジーキル博士とハイド氏 (岩波文庫)

ちょくちょく「マッドサイエンティストの祖」の一人として紹介される薬物中毒の医者(私の評価がひどい)…の夜の姿。昼は慈善活動にも積極的な善良な医者なんだけど、夜な夜な薬物をキメて若くて不気味な紳士に変身して暴れている。最低である。
(※ちなみに「博士」と訳されるけど彼の職業は「医学博士」なので、「Dr. Jelyll」の訳は医師でも博士でもどっちでもいいと思う。)

ちなみに、多重人格症の話じゃないの?ってよく言われるんですけど、原作は…これ多分読者によって判断が分かれると思います。私は理由を述べると長くなるので割愛しますが、薬物でラリってる同一人物だと思っています(*´▽`*)笑

同一人物だけど好きなキャラの名前を1つだけ答えろと言われたら、エドワード・ハイドを挙げます。
最近のあだ名は「ショタジジちゃん」。
単体でというよりはアタスンおじ様との関係性が好き。

「低身長で萌え袖でショタジジィ」とか設定盛りすぎじゃない??って思うけれど、キャラクターデザインにもちゃんと意味があるので奥が深いです。
(※萌え袖:サイズの大きすぎる、ぶかぶかな服を着て袖で手が隠れてしまっている様子を表すサブカル用語。)
(※ショタジジィ:「子供の姿をとる神」「子供の時に不老不死になった吸血鬼」など、見た目は子供で実年齢などがおじさん以上の年齢のキャラクターを示すサブカル用語。ちなみに、ショタとは(年齢の低い)少年のこと。)
でも映画だと変身する時はサイコキラーや屈強な毛むくじゃらの大男に設定が変更されている事が非常に多いので……原作は可愛く見える。わかってます、ギャップによる錯覚です(笑)

しかし作中、キレて男性を杖で殴って死なせてしまいますが、サイコキラーではないなぁ……むしろ、「ちっちゃい…」「萌え袖…」「ジキルおじさんマジドクz()」という印象ばっかりで。
長身で体格のいいハンサムな50歳のおじさんが、ガリガリで小人のように小さい醜い若い男に変身するのだから、そりゃ服はぶかぶかで裾を引きずって歩くことになります。見た目の年齢は「若者」としか書いてないけれど、「18歳くらいなのかな?」と思っています。実際は50歳だけど。
ラニヨンもハイドがぶかぶかな服の裾を無理矢理たくし上げて着ている様子を描写しています。

ハイドは自重しないので、嘲笑するし気は短いし、腹が立つとすぐ暴力を振るうし、イライラすると歯ぎしりや爪を噛む癖があり、まぁようは性格は最低なのですが喋り方も振る舞いも基本的には「紳士」のままであったり、大胆不敵かと思えば追いつめられると急に臆病になり物に八つ当たりしてはシクシク泣いている。正体をばらしてはいけないのについつい親友たちにジキルしか知らない情報に基づく反応をしてしまうのが面白すぎて、三周目あたりからは「その反応は不自然だろwww」とけらけら笑っていました。アタスンの見抜いてはいけない嘘を見抜いてしまったり、ラニヨンとの10年前の喧嘩の話とかね。

この小説、真相を知った二周目以降は「秘密を共有している」という意味で読者も主人公と共犯です。
このキャラにはあまり共感ができないのだけれど、個人的にはアタスンおじ様との関わりが楽しいので結構愛でている。お互い家族居ないんだし、一緒に暮らしたらいいのに。

自作カスタムドール

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ヘッド:オビツ「11HD-F01」
フェイス:自前ペイント(アクリル絵具「リキテックス」+パステル)
素体:キューポッシュえくすとら 男の子ボディ(首の接続部分を改造し、オビツ11のヘッドが装着できるように加工)+ オビツ11 ブラックボディの手
ウイッグ:PARABOX 4inch / モヘアショート / ブラック + お人形全館dollhair.jp ウェフティング / モヘアストレート カラー:729 (ツートンカラーにする為にウイッグの外周部分の毛束を解いて、新たに毛束を植えている)
服:オール手作り。まぁ、萌え袖にしないといけなかったからね。

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ジキルおじさんは身長を引き伸ばすパーツを組み込んで背を少し高くしているけれどそれだけではハイドの身長はヴィクターくんと同じなので、小人というほど小さくない。
というわけで、別のメーカーのボディサイズを調べ上げ、一番自然な体格差になるキューポッシュえくすとらボディの首に穴を開け、オビツ11のヘッドが固定できるようにした。

コートはジキルおじさんのコート用に作った型紙から作ったので設定通りぶかぶかで萌え袖。手首はキューポッシュのものを使うと大き過ぎるのでオビツ11の手首を装着。
キャラクターの特徴である「ちっちゃい」感じか一目でわかっていい感じ。

余談

こいつのせいで今まで特に好きだった覚えのない萌え袖に「可愛いな」って思うようになっちゃったし、ハマるとやばいと聞いた「英国紳士のブロマンス(親友同士の深い絆)」にどっぷりハマってしまった。
ひどい。

アタスンおじ様…なんでこんな面倒くさいアラフィフを親友にしてしまったのですか_(:3 」∠)_
ジキルおじさん、絶対に「どっちか選べ」と言われたら親友を捨てて保身に走るんだろうけど、アタスンおじ様はそれでも彼を見捨てないんだろうなぁ……なんて妄想してうっとりしてしまう性癖になってしまった。
悔しい。悔しい。悔しい。

7.こんな可愛くて良い子が(以下略)

ヘンリー・ジキル[ゲーム中デザイン]
出典: スマホ向けゲーム『Fate / Grand Order』
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言ってしまえば、130年かけて精製された綺麗なジキル…というか「あんな狡猾で腹の黒いアラフィフでも130年もかければこんなに綺麗になるんだね!!?」っていう気分です。天使。
www.fate-go.jp


表向きは慈善活動にも積極的な善良な紳士を演じている狡猾なおじさん…とは違って、控えめで気弱な優等生タイプの紳士。確かゲーム雑誌によると「かなり若く見えるがとっくに成人している」って設定だったので、20代後半くらいなのかな。
雑誌掲載のゲーム設定の短編小説によれば、『ジキル博士とハイド氏』と『緋色の研究』を足してオリジナル設定を加えた世界に住んでいて、ホームズやモリアーティの因縁の中にいる。正義感の強い、しかしスリルを求め事件調査に憧れる悩み多き青年。可愛い。

こんな可愛くて良い子がヘンリー・ジキルなわけがない。

まぁ、派生キャラなので、派生キャラはご本人ではありません。私はご先祖様と子孫の関係と捉えています。派生キャラとそのキャラのモデルは共通点がどんなに多くても、同一人物にはならない。でもモデルがいたから彼が生まれたので、汚い方のジキル(?)の子孫(概念)と捉えることができます。
でも原作と一番違うところは、変身すると言っても見た目はほとんど変わらない事。ハイドくんはお互いに会話もできるので「体を共有している別人」として描かれている事。なのでジキルさんは狡猾でも腹黒くもなく、普通に良い子です(*'ω'*)可愛い。

自分の在り方を気に病んでいる節はあるけど、そんな状態なのに一所懸命健気に主人公を気にかけてくれる振る舞いが好き過ぎて……夢女子を発症しました_(:3 」∠)_

当初は「戦闘時に変身するキャラ」という事で興味を持ったのだけれど、彼自身はあんまり強くなく、むしろ戦闘時の台詞は今すぐにでも逃げ出したいです感が全開なんだけれど、それでも主人公の為に戦ってくれます(私が戦闘に出してるって?そりゃあ…まぁ)。でも戦力としては滅茶苦茶扱い使いづらいよね

最も、彼と行動を共にすると彼が身体を共有しているやんちゃでサイコキラーな分身のハイドくんとも行動を共にする事になりますが…彼らは記憶を共有していない事が多々あるみたいです。
そういうあたりは原作より"ジキル博士とハイド氏(概念)"してる気がします。最も、フランケンシュタインも原作は"フランケンシュタイン(概念)"って感じが一切しないから、そんなもんだと思うけど。
ジャンヌダルクオルタがジャンヌの妹なら、ハイドくんはジキルさんの弟だよね!」と思っており…平和です。


ほとんど文章の世界…言ってしまえば、一次元の世界に住んでいる私の、珍しい二次元(ゲームやアニメなどのコンテンツ)の推しであり、今まで一切居なかったわけでもないのだけど現在のリアルタイムでは彼だけだと思います。
しかしリアルタイムで人気がある大手ジャンルにハマるのは本当に珍しい事なので、キーホルダーを買ったりするのが本当に楽しいし、コラボドリンクは出るし、何より同じゲームをやってる人が沢山いるから話題をシェアできる。貴重な体験をさせていただいてる。凄い。楽しい。
だけど、ファンアートや名前を見かける度に動悸がおさまらなくなったりしてそれはそれで辛いと思ってしまい、結局メインの住処としては文学沼に戻ってきてしまいました_(:3 」∠)_

手作りカスタムドール

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ヘッド:オビツ「11HD-F01」
フェイス:自前ペイント(アクリル絵具「リキテックス」+パステル)
素体:オビツ11 / ホワイティ + 手首の先だけブラック
ウイッグ:PARABOX 4inch / 飴色 / ショートカール
服/小物:手作り

ジャケットのグラデーションを再現できる布なんてないので、絵の具で染める方法なども試したものの手の平サイズのドールの大きさでそれをするのは非常に難しく、布の質感も変わってしまったので印刷用の布を使ってオリジナルの色を作りました。
こっちの方が早いです。

いつもはオリジナルデザインじゃないキャラクターのドールなんて作らないのだけど、特別高い人気のあるキャラではないので「グッズ展開はキーホルダーだけかなー…」と思って弟さんともども製作。弟さんは髪型が気に入らないのと、細かいパーツが未完成なので保留状態です。
でも手のひらサイズのトレーディングフィギュア(1200円くらい?)販売されたよね……もちろん買った(*'ω'*)

余談

別人と認識していたいので、原作とはもっと乖離してほしい。

私の天使があんなに腹黒いわけがない。

彼を見た後に原作見ると、元々さほど高くはないジキルおじさんの評価がガタ落ちします(笑)これ以上評価がどう落ちるっていうんだ。

でも鬼ランドでのメフィストフェレスの原作ネタ発言に爆笑していたので、パロディみたいな感覚だったらむしろ歓迎モードになるので、自分の感覚の認識って難しいなって思います。

8.チョコレートをくれるプロフェッサー

リーマス・J・ルーピン[映画デザイン]
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はい、また文学に戻ってきました。
でも映画化されており、現在グッズ展開も映画に準拠する方向になっているので他の文学たちとは少々扱いが異なります。

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』に登場する教師の一人。
本編のメインキャラクターではないので比較的目立たない存在ですが、「アズカバンの囚人」では「やたらチョコレートをくれる先生」「防衛魔術の優れた先生」として印象に残っている人も多いのではないかと。
読んだ当初から今までずっと好きなキャラクターです。

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 (3)

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 (3)

最近はハリー・ポッターグッズフェアなどもありましたし、ファンタスティック・ビーストシリーズのお陰で一緒にフェアを組まれることも多いので、この年になって接点を感じるようになりました。最も、この年になって初めてUSJに行ったから、というのも大きいのかもしれません。
この作品について考える時、やっぱり読んでいた当時の事を考えてしまいますが、私はリアルタイム世代なので新刊を読み終わるたびに翻訳が発売されるのを待っていました。この『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』を読んだのは14歳の頃で、ちょうどハリーと同じ年齢でしょうかね。

私が学校内で置かれていた環境というのは決して楽しいものではなく、小~中学生当時の記憶は知識だけ残して消えてしまえと思っているくらい。いじめの対象にされてしまった事や、それを知っていたのに世間体を気にして無理矢理学校に行かせた親や、いじめを見るからに面倒くさそうに適当にあしらってもみ消そうとする教師の対応に「大人は世間体と自分の都合ばかり気にして私たちの気持ちなど考えないのに、何故私たちはそんな大人の言う事を肯定しなければならないのか」と大人に対して強い不信感を持っていました。
この頃の先生や親のした私への対応や、男子生徒から何度も酷い事をされた事は、今も時折私の判断や疑いの目を向けてしまう無意識の行動などに出てしまって、未だに引きずっているように思います。忘れたいなぁ。

そんな私でも、当時は思春期の真っただ中です。
きちんと話を聞いてくれ、ためになる事なら何でも教えてくれて、子供の目線に合わせようと努力をして優しく接してくれ…絵に描いたように優しくていい先生。
私の思い描いていた理想的な紳士を体現したような大人の男性。そりゃ、恋心くらい抱きます。思春期だもん。

でも本人は自分が人狼の体質であることを隠して生活しているので、狼男に変身してしまう周期がくると仕事を休まなくてはならない、保菌者として差別を受けている、等の理由でまともな仕事に就けないといった生活上の苦痛を抱えている人物。
(※本書の世界では保菌者に噛まれると感染する病気のようなものとして扱われているので、生まれつきの狼男という種族ではない)

当時から15年以上経過していますが、こういったことを思い返すと「当時からイギリスの差別問題に対する意識って強かったんじゃないかな」という事を感じさせます。今年ロンドンに行った時、様々な事から差別問題についての意識が日本よりはるかに高く感じました。それでも差別問題はなくならないし、何十億人という人間の一人一人の意識を変えていくのは簡単な事ではないです。
当時は「えぇ~!?こんないい人なのに酷い!ちゃんと話をすれば、凄く良い人だってわかるのに」と憤っていましたが、こういう事を子供の頃から思わせる事が大事なのかもしれないですね。
ハリー・ポッターシリーズ、凄い。

私も大人になってからadhd傾向が高いとわかったものの、私の親は理解がないので「今の若い奴らはすぐそうやって何でもかんでも病気扱いする」と罵倒してくる(もっと酷いことを言われることもある)し、不安や自己嫌悪に襲われるも多いので、今となってはそういう部分も共感してしまうかな。
そんな私が今、先生みたいに優しくて賢くて相手の目線で話を聞こうとする立派な大人になれているとはなかなか思えないけど、そういう大人になりたいな。

余談

小説ジャンルだというのにグッズ展開が凄い。
それでもやっぱり漫画やアニメに比べると少ないと思いますが、最近はメインキャラのめんどろいどなども出ているようですね。
うーん…凄い。

USJの力で私も晴れてグリフィンドール生になりました(笑)
流石にローブは勇気が出なくて買っていないけれど…。
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お菓子入りの鞄はドール用ケースとして使っています(*'ω'*)

さいごに

取り留めもなく好きなキャラを並べてみましたが、「変身する」とか「一般世間で思われているイメージと実際の姿にギャップがある」とか「紳士」とか…そんなものがキーワードになって作品を渡り歩いているように思います。

文学をサブカル的に愛するオタク、というのも説明に困るので、こんな感じですよと提示した所で今日はこの辺で(*'ω'*)

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