海に浮かぶ月のはしっこ

映画や文学作品、神話関連その他の事をおぼえがきしますよ

【観光】英国一人旅 16 / 大英博物館で推しと対面する 5月26日

ようやく新しいサムネイルが描けたのでアップできます(*'ω'*)
7年勤めたグレーな会社を退職した私が初めて行った海外一人旅の文学聖地巡礼の記録、16記事目!
4日目、午後編その1…です。
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●前回までのお話
パック旅行ツアーの丸一日自由行動の日。
朝9時頃に『ジキル博士とハイド氏』に登場するリージェンツパークを散歩し、10時頃に『緋色の研究』のベイカーストリート221Bへ。
前回15記事目ではプリムローズ・ヒルを筆頭に、『透明人間』の主人公グリフィンが歩いた場所を自分の足で実際に歩いてみました。
snow-moonsea.hatenablog.jp

今記事は聖地巡礼というよりは普通の見学…なのかな?(;^ω^)
英語がマジでできない私の努力を垣間見て…欲しい(笑)

次の目的地は…

時刻は13時。かなり歩き回ってお腹もすいてきたところ。
大英博物館に何とか到着しました(;^ω^)
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www.britishmuseum.org

…と言っても、何故か正面玄関は出口専用になっていて正面からは入れないというトラブルがあったのですが…そういう時もあります。

大英博物館に来るのは今回のツアーで二回目。
一回目はツアーでミイラ等の重要なものだけを観た感じでしたし、今回は自分の為だけに時間を使えます。
とはいえ、大英博物館約800万点のコレクションを全て見る事が出来るとは思っていません。

他に行きたいスポットが待っていますから、限定して観なくてはならない事は承知していました。
…でも、大英図書館と昼食の時間を省略したので当初の予定として取っていた時間を合わせて大英博物館で3~4時間過ごせるだけの時間は確保したつもり。


大英博物館でこなしたいミッションは主に3つ。
・お土産コーナーを頑張る事
・免税処理を頑張る事
古代ギリシャコーナーを堪能する事

お土産コーナーで頑張る……ってどういうことだよって言われそうですけど、一回目にどうしても見つけられなかったレプリカ風ネックレスを探し出して購入したかったのです。

コミュ障で英語のできない私にはかなりの大きなチャレンジですよ(;・∀・)

大英博物館、再び。

大英博物館の反対側から入ると、すぐに無人の館内地図の販売所と寄付用のBOXがありました。
館内地図の価格は£2。日本円にして300円くらいです。
館内の見取り図としては高いし買わなくてもいいかな、とも一瞬思ったのですが、何しろ大英博物館は入場料無料。印刷代、紙代、運搬費、人件費……と、きっと若干の博物館維持用寄付金も含まれています。

一日目に税金と寄付金だけで運営する苦労を公認ガイドさんから聞いたのをふと思い出して、ありがたく買わせていただきました。

日曜日だし相当混んでいるのでは?と思ったものの、想像よりは混んでおらず、流石に巨大な博物館だけあって人は様々な場所に分散しているようでした。企画展の方に行ったらまた様子が違ったのかもしれませんが、企画展はちょうど「マンガ展」で「イギリスに来てるのに…ポスターが『ゴールデンカムイ』のアシリパさんで、脇にカタカナで「マンガ」って…書いてある(;・∀・)」という気分でしたし目的は他にあったので行きませんでした。
帰国後、そこではコミケのカタログなどが展示されていたなんて話がTwitterで盛り上がっていたようですね。

英語ができない観光客、お土産コーナーで頑張る

「レプリカ風ネックレスを買う」というミッションは決まっていたので先に片づけてしまおう…と思い、お土産屋さんを歩き回りました。中央にあるお土産店の集合地帯を含め、一階のショップのありそうな場所をうろうろうろうろしていたのですが、全く見当たりません。

でも体力の限界を感じ、足は痛いしお腹はすいたしでぐったりとしてきたので、13時40分頃に休憩。
一階のパンの売店でパンを食べようと思ったのですが…
遠目に見たカップケーキが猛烈にアメリカンで食べ物じゃない色…いや、夢かわいい色をしていたので食欲を奪われてしまい、フレッシュフルーツのお店でカットフルーツとレモネードを買いました。
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空腹だったこともあり、かなり美味(*'ω'*)
体力も回復した所で、第二ラウンド開始です。

Where is this? と、店員さんに聞いてみる。

これだけ探してもないという事は、探すところを間違えているか、通販限定商品か、だと思うのです。
しかし、いくらホームページを見ても通販限定とは書いていません。

お土産用の£50以下のアクセサリーを扱っているコーナーのレジに並んで、レジのお姉さんにホームページの写真を見てもらいました。
こんな私でも、完全にではないものの短くて簡単な言葉なら何となく内容を理解することができます。
詳しい事はわからないが……どうやら「このショップにはありません、他のショップにあります。(※全部英語)」と言われているらしい。

言われている事は理解できても、私自身が英語で返すことが出来ないため追加の質問が出来ません。
「このショップではないとはどういう意味なのか?通販限定ということなのか?館内の外にそういう店があるのか??」…と、そんなことを聞いてみたくても、言葉にして出すことが出来ない……レジが混んでいて迷惑になる気がしたので、いったんその場を離れました。

ちなみに後々に理解したのですが、このお姉さんが言っていた「他のショップ」ですが、私が〇〇を取り扱っている"売り場"や”コーナー”と認識していたくくりが、「他のショップ」。レジが違う=他のショップ、というわけです。そりゃ認識の違いで混乱しますよね(;^ω^)


そんなわけで混乱してしまったので半ば諦め…ひとまずぬいぐるみや小物類を扱っているコーナーに行きました。とりあえず友人から頼まれたお土産を買ってしまおうと思いまして。簡単な事だからと後回しにしていると、後々時間が無くなってそれも不可能になる可能性が高いですから、答えのわかっている簡単な事は先に片づけてしまった方がタスクが減って楽です。

また、免税も何処で対応してもらえるかわからないから、それも聞かないといけません。

その時偶然にも、他のお客さんが誰もレジに並んでいなかったのです。
「今なら聞ける!」と思い、「ええいどうにでもなれ!聞かない後悔より聞く後悔!」と再チャレンジ。

ホームページの写真を見せながら拙く「Excuse me, Where is this? / すみません、これはどこにありますか?(※超片言)」と勇気を出して聞いてみました。ついでに、「Where is "Tax free"?(←※英語としては崩壊しているが「免税は何処で受けられるか?」と聞きたかった)」も一緒に。

すると2人目のレジのお姉さん、その場で何処かに電話してくれて。
なんと、レジ内の地図の本を開いて「ここに行けば免税の手続きが出来ます。ネックレスもここで買えますよ(※全部英語)」と教えてくれました!
私が博物館に入る時に購入した地図を開き、その場所に印をつけてもらって滅茶苦茶感謝しながらそこへ向かいました。

Twitterの写真のタイムスタンプを見ると、この時14時20分。
既に大英博物館に着いて、何も見学せずに1時間以上経過……(;^ω^)

ようやく高価なアクセサリーを購入する。

免税コーナーは、正面玄関から博物館に入ったすぐ右手にある大きな扉の向こうにありました。
……一回でも正面玄関から入っていたら、すぐにわかったでしょうに…(>_<)

一歩入った瞬間から、展示品と見紛うほど大きなガラスのケースに入った高価そうなお土産品がたくさん並んでいました。そうそう、こういうのを待っていたんですよ!
入って手前の方に並んでいたのがレプリカやレプリカ風アクセサリーの類で、目的のネックレスもすぐに見つかりました。

三人目のレジのお姉さんに話しかけ、写真を見せながら「This please」と伝えてみる。
奥から出してきてくれた新品を確認したあと、不意に何か話しかけられました。どうやら、「貴方が使うんですか?チェーンの長さは調整しますか?」と聞かれたみたい。

でも私は金属アレルギーなので、実はそのままの形でネックレスを使う気はありませんでした。
アクセサリー作りのスキル持ちなので普段から自分で作ったガラスのビーズで作ったチェーンをつなげて、直接肌に金属部分が触れないように工夫しています
アレルギーの程度によると思いますが私の場合は金属部分が服の上に来ればアレルギー反応は起きないので。

でもそんなこと、英語無理観光客の私が口で説明できるはずがない( ゚Д゚)
とっさにiPhoneGoogle翻訳を呼び出して、「金属アレルギーなので日本に帰ってからチェーンを換えます」という日本語を英語に翻訳し、それをそのまま見せました。
伝わった…!
…が、お姉さんがチェーン周りを気にしている様子。指で作ったハサミではさむような仕草をしている……。

チェーンを切らないとチェーンを変更できない構造であることを気にしている…と理解した私、自分で改造出来る事を伝えなくちゃ駄目なんだな!?と悟って「アイ、メイド!」と咄嗟に言って自分の今付けているネックレスを指し示しました。
そこまでのやり取りでようやく伝えたいことが全て伝えられたようで、綺麗な箱に入れて準備してくれました。

ようやく、ネックレスを買えた(>△<)

ちなみに、ネックレスは£250くらい。日本円で3~4万といったところ。

その場で免税の手続きもしてもらったのですが、「ホテルに添乗員さんがいるので細かい部分は説明不要です(どうせ英語で言われてもわからねぇ)」を伝えるのが難しかったです(;^ω^)

さて、購入したネックレスというのはこちら。
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右の写真がオリジナル。ヒポカンパス(海馬)にポセイドンが乗っています。
それをお土産用にアレンジしたレプリカ風ネックレスです(*'ω'*)
石もガラスではなく天然石を使っているそうでお洒落で滅茶苦茶可愛い。

満足です…(>_<)

イギリスで出会う古代ギリシャ

時刻は既に14時50分。
ネックレスを買うのに苦労しまくっていますが、流石にカットフルーツだけではその場しのぎでしか疲労回復に至れず空腹を抱えていました(;^ω^)

館内のカフェに行ったところ、15時からアフタヌーンティータイムが始まるので注文しようかなと思ったのですが結構人も並び始めていたし、何より注文の仕方がわからなかったので「英語が…話せないから……あかん………」と諦めて我慢してしまいました(苦笑)
ヘタレ…。

でもかなり体力も限界に近づいていたので、見学を諦めてベンチに座っていようかなぁ等とも考えたのですが、せっかくイギリスに渡って大英博物館まで来たというのに何も見ないで帰るのも面白くないです。
当初の目的であった古代ギリシャゾーンだけでも見てそれから休憩しようということにしました。足の裏もかなり痛くてヘロヘロではあったんですが(;^ω^)


「何故、英文学聖地巡礼をしに来た文学(をサブカル的に愛する)オタクである私が何故古代ギリシャを目的としていたかと言えば、ギリシャ神話歴13年古代ギリシャの祭を再現するイベント主催チーム「古代ギリシャナイト」に所属しているからなんですが…。
ancient.gr
FAN BOXのウェブマガジン記事を書くのも私のお仕事なのでよろしくお願いしまーす(*'▽'*)
www.pixiv.net

とはいえ、私の推し神はあまり作品として残っていないので今後の活動の資料として写真を撮りまくれればいいかなという気持ちでおりました(*'ω'*)

ギリシャ彫刻とローマン・コピー

中央のエリアからヨーロッパのエリアへ移動。
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この階段でさえ、ギリシャのメアンドロス模様が入った壁といい、何とも言えずデザインが良い…。

キャプションを一つ一つ見ていく心の余裕があまりなかったのですが、ギリシャ彫刻とローマン・コピー(ギリシャ彫刻を模倣したローマ時代の彫刻。現存するものはローマン・コピーが多いらしい)系統の彫刻をちらほら見ていた記録が残っています。
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ひときわ目を引いたのがこの彫刻。
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ぱっと見、アトリビュート(特定の人物を表す為の目印とされている物品やデザインの事)から読み取るにアポロン神に見えるのですが顔つきが幼く見えたり体つきもムチムチしていてちょっとアポロンっぽくないような違和感もある…でもアポロンなのかな?という気持ちで撮影した一枚。

後々、友人で古代ギリシャ研究家の藤村シシンさんに聞いてみたところ……。
アポロンディオニュソスの両方の特徴がある像で、キャプションは「キュレネ出土のアポロン-ディオニュソス像」みたいな書き方だったと思う。竪琴はアポロンの特徴だけど、体つきの官能性はディオニュソスの特徴。(こういうキメラ的な像はヘレニズム期美術の特徴です)竪琴を見てアポロンだ!って思っちゃうけど、アポロンこんな肉付きエッチじゃない感……(爆笑)
中世以降にアポロン描いてる人、こういう像見て描いてるからプヨプヨしてるんじゃないかな……顔つきも女性的というか、柔和でディオニーっぽい。」
という返事が送られてきました(;^ω^)

なるほど、完全なアポロンではなかったのか…という納得と共に、キャプションも撮影しておけばよかったなぁ等と思った一件でした。

古代ギリシャのリアル

古代ギリシャのリアル

  • 作者:藤村 シシン
  • 発売日: 2015/10/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
※彼女の本もよろしくお願いしますね!!

それ以外の物だと、金でできた冠っぽいものも撮影していました。
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オークの葉の冠…「オークはゼウスと結び付けられることもあるから、きっとゼウス祭やる時の資料に使えるね!フッフゥ~ゥ!!」っていう気持ちで撮影していたのでそれ以上の事は考えてませんでした。
すみません(;^ω^)

金細工美しいですね!!

古代ギリシャの美術と言えば壺絵でしょ?

なんだかんだ、古代ギリシャ関連のグッズ製作などでお世話になるのは壺絵だったりします。
壺絵にはオレンジ地に黒(黒像式)と、黒字にオレンジのもの(赤像式)と二種類存在するんですが黒絵式の方が古いそうですよ。

上が黒像式。下が赤像式です。
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(と言っても私は専門家ではないのでそれ以上の言及は控えます…)

アトリビュートがはっきり描かれているものに関しては、どんな場面なのか想像して見るのも楽しいんですよね(*'ω'*)

これなんかだと、右はサテュロス(半人半獣の森の精)で、多分持っているのはテュルソス(ウイキョウの先端に松かさのついたディオニュソスを象徴する杖)かなと思いますが。
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こう、並べてみていくと模様の描かれ方も一つ一つ個性があって面白いです。
デザインとして取り入れていく資料に直結して考えてしまいますね。
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この壺絵に描かれているサテュロスはアウロイ(ダブルリードタイプの古代の笛)を吹いています。
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この白い壺は副葬品用。
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確か上の段にあるものの絵はタナトス(死)とヒュプノス(眠り)が描かれていたような。


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牛。
ギリシャ旅行の時、オリンピアで牛の像を見た時のことを思い出してつい撮ってしまいました。

推しとの遭遇

疲れを我慢しながら見学して回っていたので色々と抜けている部分、テンションが上がりきらない部分が大きかったのですが、牛のすぐわきにあったガラスケースの中を覗き込んだ瞬間に言葉を失いました。
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…ん?
えっ??
ちょっ………

イギャァアアアアハデスちゃん!!!!!!
(当時のTwitterでの悲鳴そのまま(;^ω^))

この酒器は私の推し神であるハデスを描いた絵で最も有名で……それ以外ほとんど見たことない、というレベルの一品。探せばあるんですが、大学図書館などで見ることが出来る超詳しい図鑑で写真を見るくらいのもので、大体一般の本屋さんで市販されている本で見るハデスの絵と言えば全部これです。

腐るほど見たこの絵…本物!?!
本物、イギリスにいたんだ!!!?!?

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裏側こうなってたの!???!!
まじでか!!!まじかーーーー!!!

ありがとうございますありがとうございます

本物がここにあるなんて知らなかった…!!
イタリアと迷ったけど心の底からロンドンに来て良かった…!!
本当に最高のサプライズでした…
いるとは思ってなかったからリアル3度見くらいしたわ!!!

1年ほど前にギリシャ行きの飛行機の中で出会った推し(※英文学の事)の地を歩きに行ったら、ギリシャの最推しと出会ってしまうなんて!


そんなこんなで一度疲れは吹き飛んだものの、長くはもたないのでした…(;^ω^)

神殿エリアと「エルギン・マーブル」

ギリシャの柱の一種に柱の部分が人を模した彫刻になっているタイプのものがありますが、その展示の仕方がなんかすごくて。
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埋め込まれている…。

こうやって並んでいると、その当時の雰囲気がわかって凄く良いんですよね。
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……好きです。
でも何か展示の仕方がずるいです。

古代エジプトのエリアの向こうに、古代ギリシャアクロポリスの神殿の浮彫のパーツが展示されています。
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この神殿の彫刻に関しては、結構イワク付きだと聞いていまして。
「エルギン・マーブル」というワードで検索してみると出てくるのですが、19世紀のイギリスの権力者によって略奪みたいな形で持ち出された。
その権力者がこれらの彫刻を大英博物館に寄贈した為、今でもここにある…というね。
しかも、これらアクロポリスの神殿関連の彫刻は、表面を研磨されてしまったがために本来の彩色の痕跡を失われてしまったという…。

この話をチラッと学校の授業でやった頃は「綺麗になったんだから別にいいじゃない(*'ω'*)」なんてのんきな感想を持っていたけれど、歴史を学ぶ人々にとっては数千年前の歴史や文化を知る手がかりを廃棄されてしまったと同義ですからそりゃ怒ります
数千年前の物なんて、失われたらもう二度と手に入らないのですから。

このあたりのことについてはギリシャ旅行でもちょいちょい耳にしていて、ギリシャアクロポリスの博物館は返還を求めたけれど長い年月を変換されないままになっているために、精巧なレプリカを作って展示しています
そのレプリカをギリシャに行った時に見たんですが…それも展示の仕方が凄くて。
個人的には大英博物館の展示の仕方も統一感があって美しいと思うのですが、ギリシャの方は神殿が建っていた時の彫刻の位置を再現して展示されており、実際に歩くことで古代人が見ていた景色を疑似体験できるようになっているので、そういう気合はやっぱりギリシャの方が上だなぁと思ったりとか。
とはいえ、ギリシャもお金がないので大変だろうなぁなんて思ったりして。

そういうわけで何故か1年前のギリシャでレプリカを見た後、その1年後にイギリスで本物(※ギリシャのもの)を見るという不思議な事になっているわけです。
返還しないのならせめて多くの人に見てもらい、保存する機関として大英博物館には頑張っていただきたいなぁと思う一方で、初日にガイドさんが説明してくれながら見た「博物館の設計ミスで展示品が傷んでいるエリアがある」話はちょっと……頭が痛いです(>_<)

ネックレスのオリジナルを探して

エルギン・マーブルのエリアで限界を迎えてしまい、10~15分ほどベンチでぐったりとしてしまいました。
でも、まぁそうもしてはいられません。他に何か見たいかと言っても、ぐったりしていて何も考えられないという感じ。

ですが、せっかくレプリカ風ネックレスを購入したのに、そのオリジナルを見ないで帰るというのもおかしな話。実は古代ギリシャのエリアに入る前にも、ちょこちょこ近代ヨーロッパのコーナーを見て回っていたのですが、見つけることが出来ませんでした。
諦めようかな…と思いながらGoogleで検索をかけてみたところ……場所どころかケースNo.まで特定出来てしまった。

大英博物館すげぇな……。

その場所というのは時代・地域別に分けられているところではなく、特別なコレクションが並べられているエリアでした。そりゃ普通に見ても見つからないですよね。
それは、あのネックレスを購入したショップエリアを突き抜けた先にありました。

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そのエリアではこういったお洒落な金遣いの宝飾品がたくさんあって、美術品・歴史的作品というよりかは「宝飾品」というイメージに近い。

ゲオルギウス先輩のブローチがめっちゃ可愛い。
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そこでようやくこのネックレスを見つけました。
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ポセイドンが乗っておる………!!!そしてこれ、裏表があります。
レプリカ風ネックレスよりも馬の目がつぶらで可愛いですね(*'ω'*)
レプリカ風ネックレスのほうも幻獣っぽくて可愛らしいのですが、こちらはこちらで愛らしいお顔をしています。

……いや、もう限界っす(笑)

図書室の間

でも夕食の時に量が多くて食べきれなくても困るから!!
なんて思い、飲み物を飲んで何とか我慢していました(;^ω^)

再び図書室のエリアに戻ってきた私。
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なんだかんだと言いますが、この空間が好きなのです。
ギリシャ風の彫刻がたくさんあるし、何より本に囲まれています。

この通り、壺絵もたくさんあるわけです。
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(この壺絵に描いてるのもしかしてホメロス(Homer)…?)

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そんな風に壺絵に夢中になっていてふとガラスケースを見やると……
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キャプションの書かれていない大量の壺絵が……!!!
大英博物館のコレクションマジでヤバいな…。

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この形のカンタロス(酒杯)には思い出があって、なんだか懐かしくなってしまいました。
イベントで使用する為に紙粘土で捏造したものですから…笑。

紙粘土製カンタロス【ハデス/ルシファー】www.pixiv.net

でも、流石にこの頃の記憶が曖昧です。
体力の限界と空腹で頭が働かなかったのです…仕方ありません、休憩します( ゚Д゚)

おやつはアップルタルト、そして大英博物館を後にする

タイムスタンプによると17時頃です。
大英博物館になって来てから単純計算で4時間くらい経過しています。

マフィンの色に引いてしまったパンのコーナーで、何となく美味しく食べられそうなものを探してみました。
案外、よく見てみると色がヤバいのはマフィンともう一品くらいで…。

スライスしたリンゴがそのまま乗っている四角いアップルタルトを見つけました。
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めちゃくちゃ美味しかった。

こんな事なら意地を張らずにパンのコーナーで食べられそうなメニューを探せば良かったんですよね。
「イギリス飯は日本人の口に合わない」というのは正解でもあり不正解でもある。
ホテルのレストランでの食事は口に合わないメニューが多かったですし、アフタヌーンティーは悶絶するほど甘くて、スーパーマーケットのお弁当やパンも一目で「日本人の味覚に合わない」と直感で思うものが多かったのですが……ハルミチーズのフライやフィッシュアンドチップス、アップルタルト……美味しいと感じるものも結構食べたような気がするのですよね。

私が空腹で彷徨う羽目になったのは「警戒し過ぎた」という事も大いにあったんだと思います。
ただし、こういうのに慣れることも含めて「旅慣れる」ってことだと思うので、経験を積んだという事で…。


アップルタルトを食べ終わった頃には閉館時間も迫って来ていました。
私も次のスポットに行かなくてはならないので博物館を出ましたが、そのころには既にネックレスを買ったあのエリアは大きな扉が閉じられていました。
高価な商品が多いから早めに閉じるのですね。本当に早めに行って良かった。
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そして去り際にようやく大英博物館の正面玄関を見ることが出来ました(;^ω^)
アップルタルトを食べて大分体力が回復した私。
足はマメの出来た気配がするし、痛くてたまらないけどあと数時間。
スケジュールをこなして見せましょう(*'ω'*)

次回予告

次回で4日目最終回…!?
予定しているスポットは残り2つ。

次なる目的地の名前は「キングズクロス」です(*‘ω‘ *)
では皆さま、待て次回!

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