好きな映画のパロディ元、そのパロディ元映画の原作。
ジャンルとしては「ミステリー調のホラー」のようで「純愛」「SF」「異形頭」等がキーワードか。
M.S.F.P. No,3
作品情報
「蠅」(The Fly)
著者:ジョルジュ・ランジュラン
出版国:イギリス
出版年:1953年
読んだ時期:2014
書籍情報
- 作者: ジョルジュランジュラン,George Langelaan,稲葉明雄
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/01/01
- メディア: 単行本
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2018年現在日本で購入できる翻訳はこれだけのようです。
私の読む前の前提知識
きっかけ
映画のオマージュの元映画を漁っていた頃に1958年の映画「蠅男の恐怖」を観た。
ストーリーも純愛でしたし、異形化変身フェチの私としてはクリーンヒットだったわけです。
(その後、グッズやらブロマイドやらをせっせとコレクションし始める…)
そんな「蠅男の恐怖」の原作が今作である。
※参考
[asin:B000XIIBJ6:detail]
ミリしら ~タイトルだけで知った気になっていた内容~
「蠅男の恐怖」を観る前のみりしら。
といっても、何らかの装置でハエと科学者が合体しちゃうことは知っていた。
ホラーと聞いていたのでハエと合体した科学者が周囲の人間を襲い、その血をすする…。
蠅男を殺害するまでのストーリー。
読んだ結果
→ 結果: 思ったより大人しかった
アレンジはあるものの、1958年の映画になかなか忠実です。
感想
映画版と比べると時系列や結末などに違いがあるものの、概ね1958年の映画に忠実です。
舞台は映画版がモントリオールである事に対し、今作はロンドン。それ故に主人公のロバート・ブラウニングは皮肉屋の面を持つ英国紳士になっている。決定的に映画版と違うのは、妻であるアンの処遇。純愛要素は映画版の方が強い。
ちょっと不気味なSFといった感じで、ミステリー要素もあるものの「SFだから推理できない」ってやつです。構成や雰囲気は「ジキル博士とハイド氏」に近いと後々思った次第。
人間に戻る方法が見つからず、絶望した彼が選択した方法は死を持って人間に戻る事。死体が喩えプレス機で頭を潰された変死体だったとしても、人間のパーツしかみつからなければ死体は人間として判断される。尊厳死だと、私は思う。
それはとても美しく、けれどとても悲しい事なのです。
…しかし、私はこんなに萌えない猫耳を初めて知りました。
独自研究など
ミリしらの理由(現在構築されたイメージとの差異の原因)
現在の「物質転送装置で融合」「物質転送装置は死亡フラグ」の元ネタだと思われる。
日本でなじみが深いのは初代「ポケットモンスター(赤・緑・青・ピ)」のマサキのイベントじゃないかと。ポケモン預かりシステムの転送機の開発者であるマサキが、誤ってポケモンと融合してしまったのを助けてあげるというミニイベント。
その他、ミュータントニンジャ・タートルズの敵キャラにハエと融合した男が登場するのがシリーズ定番だったり、モンスタークロスオーバーものでは「大アマゾンの半魚人」のギルマンと並んで定番化されている印象。
…やっぱり見た目のインパクト凄いからですかね?
※参考
[asin:B01AY4YWB4:detail]
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